「北海道教育の日」道民運動推進協総会 より全道規模の活動へ 11月に札幌で制定記念行事
(関係団体 2022-06-27付)

教育の日総会
関係者の協力とオンラインの活用によって一層全道規模の取組を目指す

 「北海道教育の日」道民運動推進協議会は23日、ホテルライフォート札幌で4年度総会を開いた。11月1日に第15回制定記念行事を開催することなどを盛り込んだ4年度事業計画を決定。役員では柴田達夫会長を再任した。

 「北海道教育の日」は、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を担い、全ての道民が教育について考え、語り合い、行動するきっかけとなる日にと願い、平成18年に教育関係団体等35団体が毎年11月1日を制定、宣言したもの。

 19年には「北海道教育の日」道民運動推進協議会を設立。道退職校長会をはじめ、構成・協賛団体が全道で普及・啓発活動を展開している。

 冒頭、柴田会長があいさつ。「長引くコロナ禍が学校現場や子どもにも大きな影響を与えている」と述べ、新聞のコラムから、現在の中学3年生の中に春の体育祭の直前に欠席する生徒が増えている実態を紹介。

 「入学と同時に一斉休業となり、2年間様々な制約の中で過ごしてきた」「本来なら、1・2年生で基礎体力を付け体育祭に臨むところを、そのような経験をすることなく今日に至り、不安を感じている」「このほかにも、高校受験など様々なものに不安を感じていることに大人は気づいているだろうか」などと述べ、「このことは、北海道教育の日の道民運動推進の上でも非常に大切な視点と思う」との考えを示した。

 続いて、来賓の伊藤友紀道教委教育指導監があいさつ。協議会がこれまで道民の教育に対する意識を高めるための様々な取組を推進し、昨年は全道で約1100件の協賛事業が実施され、16年間で18000件を超える取組が展開されたことに触れ「教育の日の運動が定着し、しっかり実践されているのは、皆さんの尽力の賜物」と感謝。

 変化が激しく先行きが不透明な社会で生きていく子どもたちのため「全ての子が社会に出て生きていける力をしっかり付けることが不可欠であり、学校・家庭・地域の連携がこれまで以上に必要となる」と述べ、協議会の一層の認知と各地での活発な活動展開を期待した。

 議事に入り4年度事業計画等を承認。4年度の活動の重点は、現在12市12町1村が制定している各地域における「北海道教育の日」制定に向けた取組の拡大をはじめ、「北海道教育の日」への関心をより高めるための啓発活動の強化、構成団体・協賛団体の拡充、行政との連携や活動資金の確保―の4つを据えた。

 具体的な事業では、11月1日にホテルライフォート札幌で「北海道教育の日」第15回制定記念行事を開く。テーマは前年度の「あなたはだれかのために、何ができますか?~子どもたちに『共に歩もうとする力』を」を継続。昨年同様ハイブリッド形式で開催する。

 事務局は、道教委や小・中学校長会の協力を得て、告知用のPDFを各学校に送付することや、オンラインを併用することで「各校種の方々が全道どこからでも参加できる体制が整ってきた」と報告し、一層全道規模の取組となるよう努める考えを示した。

 啓発・普及活動のためのリーフレットは印刷物・PDFの両方を送付する予定。実践資料第16集は5年2月に1100部を発刊する。

 役員については柴田会長らを再任。新たに道公立小・中・特別支援学校女性管理職会事務局長の山下尊子氏を監事に選出した。

 総会後は道教委健康・体育課の今村隆之課長が「新型コロナウイルス感染症と子どもたちへの影響」と題し講話。長期の休業期間後に子どもの自殺や不登校が増える傾向を示し「無理ならば学校に行かなくてよいことを教えてあげることが大切」「オンラインなら臨時休業でも不登校でも授業ができる。この夢のようなICT環境をぜひ積極的に活用してほしい」と訴えた。

 本年度の主な役員はつぎのとおり。

   =敬称略=▽会長=柴田達夫(元道教委教育長)

▽副会長=濱田美樹(道教育振興会長)、前川洋(日本教育会道支部長)、黒坂由紀子(道退職校長会長)

▽監事=岩田幸治(札幌青年会議所理事長)、山下尊子(道公立小・中・特別支援学校女性管理職会事務局長)―新

(関係団体 2022-06-27付)

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