３団体が道教委に文教施策要望　情報教員配置へ対策を　教頭複数配置の具体的方策も

（関係団体 2022-07-26付）

　道高校長協会（林正憲会長）、道高校教頭・副校長会（大谷健介会長）、道公立学校事務長会（岩間淳会長）は、道教委に５年度道文教施策に関する要望書を提出した。重点要望をみると、部活動指導員の待遇改善と人数・時間の拡充、ＩＣＴ支援員の配置、事務主任の適切な配置などのほか、教頭の待遇改善や勤務地への配慮、複数配置のための具体的・実効性ある方策の早期導入を要望。また「情報」の免許所有者の採用増や適正な配置、生徒の健康安全を守るための空調設備の早急な予算措置を求めている。＝要望詳細は後日掲載＝

　要望内容は、大きく①教育に係る制度・施設・設備②学校の運営費等③教職員関係―の３点。

　それぞれの重点要望をみると、①では働き方改革を進めるため、部活動指導員の待遇改善と人数・時間の拡充、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置拡充、学習指導員の継続と拡充などを要望。

　教育の情報化のため、機器の更新やメンテナンスに係る経費の予算化、校内ＬＡＮのアクセスポイントの増設、ＩＣＴ支援員の配置などを求めた。

　学校事務の改善については「学校における事務改善の効果についての検証を早急に行い、学校の業務量と実情に応じた人員配置や業務改善を要望する」とした。

　施設・設備に関しては、実習用コンピュータや各種産業教育実習装置を含めた専門教育・職業教育に関する施設・設備の早急な予算措置を要望。

　さらに、生徒の健康安全の観点から空調設備の早急な予算措置を求めた。

　②では、学校運営費の増額や、学校・学科の実態に即した予算措置、生徒の安全・安心な学校生活を守るための継続的な予算措置を要望。

　③では、道独自の教職員加配など弾力的な運用と拡充を要望。行政職員に係る人事については、定数改善とともに、事務主任の適切な配置を求めた。

　また、減少している教頭の候補者を確保し、教頭未配置校をつくらないため、待遇改善や特殊事情による勤務地への配慮を要望。

　６間口規模や複数学科の学校などに教頭を複数配置するための弾力的運用など、具体的かつ実効性のある方策の早急な導入を求めた。

　さらに、教員希望者の減少や採用登録辞退者の増加を踏まえ、待遇の改善を図るなど、より効果的な正規採用者確保のための方策を講じることを要望。郡部における期限付教諭や年度途中の産休・育休等の代替教員の配置も、欠員とならないよう人材の確保を求めた。

　このほか、７年度から始まる大学入学共通テストにおいて、新たに「情報」が出題教科として予定されるなど情報教育の比重が高くなっていることから、情報の免許所有者の採用を増やすとともに、情報の教諭が適正に配置されるよう求めた。

　これらの要望事項に基づく道教委との懇談会を８月２９日に予定している。

(関係団体 2022-07-26付)