道教委 時間外勤務の状況調査 副校長・教頭 多忙さ顕著 特支 全月で平均45時間以上
(道・道教委 2022-08-04付)

表2
校種・職種別・時間外在校等時間月45時間以内の割合(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、3年度道立学校・市町村立小・中学校(札幌市を除く)の教育職員の時間外在校等時間の状況をまとめた。1人当たりの時間外在校等時間の平均は中学校の4月、高校の4、10月を除く全ての月で45時間以内となった。一方で副校長・教頭の多忙な実態があらためて浮き彫りとなり、特別支援学校の副校長・教頭は全ての月で45時間を上回っている。副校長・教頭が多忙な要因として道教委は、保護者対応や調査事務などの業務が考えられることから、調査業務の見直し、業務支援のための研修資料の提供、学校・保護者間の連絡手段のデジタル化などを進めていくとしている。

 2日の道議会文教委員会で報告したもの。

 調査対象は道立高校・特別支援学校259校、札幌市を除く164市町村の小・中学校、義務教育学校1125校の教育職員(校長、副校長、教頭、主幹教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、実習助手、寄宿舎指導員等)。各月における市町村立学校の回答数は時間外在校等時間の把握の状況によってやや異なる。

 教育職員1人当たりの時間外在校等時間の平均は、中学校の4月(50・1時間)、高校の4月(48・6時間)と10月(45・9時間)を除く全ての月で北海道アクション・プランの目標値である45時間を下回った。職域別では副校長・教頭が最も多く、小・中学校の10ヵ月、高校の9ヵ月、特別支援学校の全ての月で45時間を上回っている。

 時間外在校等時間が月45時間を下回った職員の割合は、小学校が61・8~96・7%、中学校が46・2~89・9%、高校が52・0~86・1%、特別支援学校が80・8%~98・3%。長期休業期間の8月と1月が高い一方、担当が代わる4月、文化祭などの学校行事や部活動指導・生徒指導で多忙となる10月は低い傾向にある。

 このうち副校長・教頭は、8月と1月を除く全ての月で月45時間を上回る割合が半分以上となっている。主幹教諭も全校種で月45時間を上回る割合が高い。

 道教委は今後、北海道アクション・プランに基づく業務改善の取組を進めるとともに、時間外在校等時間が多い学校や教員に学校訪問などを通じて課題の把握・分析を行って好事例の提供を行うなど、個別に支援していく方針。

(道・道教委 2022-08-04付)

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