石狩厚田学園が環境教育授業 再生可能エネルギー学ぶ 新たな電力供給機能活用し
(学校 2022-08-05付)

厚田学園・環境教育
マイクログリッドシステムを体験した

 石狩市立厚田学園(岡山拓校長)は7月上旬、7~9年生を対象に「地球温暖化と再生可能エネルギー」をテーマとした環境教育を行った。本年度から運用を開始した小規模エネルギーネットワーク・マイクログリッドシステムを活用したもの。生徒たちは、地球温暖化の原因やそれによって起こる問題、エネルギーの地産地消など、環境問題について知識を育んだ。

 市は、厚田地区において再生可能エネルギーを導入し、停電時に水素による厚田学園への電力供給を行う小規模エネルギーネットワーク・マイクログリッドシステムを構築。本年度から運用を開始しており、地域防災力向上とともに、エネルギー供給の新しいモデルとして地域活性化が期待されている。

 環境教育は、マイクログリッドシステム構築を機に、地球温暖化と再生可能エネルギーへの理解を一層深めてもらおうと、7~9年生を対象に実施したもの。システムを運営する石狩厚田グリーンエネルギー(株)、施工を担当した(株)北弘電社、市が連携して授業を行った。

 市企画経済部企業連携推進課の天野良祐主事は、地球温暖化について解説。原因となる温室効果ガスが増えることによって海面の上昇、大雨や気温上昇のほかに、動植物などの生態系にも影響することを伝えた。

 北弘電社経営戦略室技術戦略部の私市建史主幹は、水素とエネルギーの関係を紹介した。厚田地区の太陽光パネルで発電した電気を水素として貯留できることを解説。この水素を活用することで停電時に発電でき、厚田学園に電力が供給できることを伝えた。

 最後に、模型を使ってクリーンエネルギーを体験した。

 生徒は「一番活用されている再生可能エネルギーは何か」「水素タンクはどうなっているのか」「蓄電池は壊れたりしないのか」など多くの質問を投げかけた。

 9年生の豊島麻優さんは「身近にあるにもかかわらず、どのようなものか知らなかった。再生可能エネルギーや環境について学ぶことができた」と感想を述べた。

 山下直椰教諭は「工事をしていることは知っていたが、実際に何をしているか分からない生徒が多かった。環境について知る機会を設けてもらい、非常にありがたい」と話した。

(学校 2022-08-05付)

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