道教委　高校教育課程研究協議会　改善点自覚する指導を　東京学芸大・長尾特命教授

（道・道教委 2022-08-18付）

道内の指導主事約９０人が受講

　道教委は１７日から２日間、札幌市内の道第二水産ビルで高校教育課程（各教科担当指導主事等）研究協議会を開いている。東京学芸大学先端教育人材育成推進機構の機構長特別補佐を務める長尾篤志特命教授による講演のほか、選択式のワークショップや１１教科等の研究協議を実施。道教委・市町村教委の指導主事ら約９０人が参加し、高校教育の質の向上へ研鑚を積んだ。

　高校における教育課程編成・実施上の課題や各教科における学習指導上の諸問題に関する研究協議を行い、高校教育の改善・充実に資することが目的。

　初日の開会式で山城宏一高校教育課長があいさつ。新学習指導要領が始まり高校教育の大きな節目を迎えたことから、学校訪問や研修講座、各種授業等を通じて探究的な学びの充実や指導と評価の一体化を推進するよう求め、成果を今後の指導助言へと反映するよう期待した。

　また、調整力や柔軟性、創意工夫などの大切さを伝え「情報を伝えるだけではなく、相手が理解し、行動してもらう工夫も大切。先を見通す目、周りを見渡す目、足元を見定める目を持ち、仕事に取り組んでほしい」と激励した。

　続いて東京学芸大先端教育人材育成推進機構の長尾特命教授が「これからの高校教育～今、考えられる課題」と題して講演。学習指導要領の趣旨を実現するため、各教科等の目標の再確認や学習評価の改善などのポイント、指導助言での留意点を解説した。

　校内研修では現場の意見にしっかりと耳を傾けることや、教員が自らを振り返り、改善点を自覚する指導助言の工夫を要請。ＡＩの発展に伴うＩＣＴを活用した授業改善の可能性にも触れ「新しいものに興味を持ち、より良い教育をつくる好奇心や柔軟性を持って」と呼びかけた。

　講演後は選択式によるワークショップを実施。参加者は、学校の魅力化やＧＩＧＡスクール構想など興味のあるテーマを選び、情報を共有した。

　きょう１８日は、同会場で１１の教科等部会に分かれて学習評価に関する研修を引き続き行う。

(道・道教委 2022-08-18付)