新教育推進計画素案を審議 意見公募9月中旬開始へ 実情踏まえた指標数値を(道・道教委 2022-08-19付)
あいさつに立つ山本局長
北海道教育推進会議(大野栄三会長)は17日、札幌市内の道第二水産ビルで第6回会議を開き、来年度から始まる新たな道教育推進計画素案の意見公募に向けた最終審議を行った。各施策項目に盛り込む推進指標に関しても意見を交わし、委員からは不登校の児童生徒数の増加など学校現場の実情を踏まえた数値の設定を求める意見が上がった。パブリックコメントは9月中旬を予定している。
計画は本道が目指す教育の基本的な理念や目標を設定し、今日的な課題の解決や地域創生の実現に向けた教育の全体像を示すもの。道教育推進会議は道教委の諮問を受け、5~9年度を期間とする次期計画について審議している。
この日は委員12人が出席。山本純史総務政策局長のあいさつに続き、山城宏一高校教育課長が「これからの高校づくりに関する指針」改訂に向けた高校専門部会における検討状況を報告した。
議事に入り、道教委から前回会議での意見をもとに修正した計画素案について説明。推進指標では新たに「総合的な探究の時間で対外的な成果発表をしている高校の割合」などを盛り込む案を示した。
続いて各委員が意見を発表した。
教職員の時間外在校等時間や児童生徒の運動時間の指標では、学校の人員体制や部活動の地域移行の進捗状況などの環境が影響を及ぼす可能性を指摘。増加している発達障がいや不登校の児童生徒などの現状を踏まえ、現実的に達成可能な目標数値の設定を求めた。
民間企業の関係者は、本道の平均所得が年々減少していることから社会情勢の変化に合わせた人材育成の必要性に触れ「ICTが得意な人材やグローバル化に強い人材など、北海道の子どもたちが将来“稼ぐ”ことのできる視点も検証してほしい」と意見。コミュニティ・スクールの周知を図る道教委の取組に期待する声もあった。
今後道教委は、道の関係部局と調整した上で9月12日の道議会文教委員会で計画素案を報告。同月中旬からパブリックコメントを実施し、道民の意見を広く求める。
各施策項目に盛り込む推進指標の目標数値に関しては引き続き審議を進める。パブリックコメントや各種団体の意見、議会議論を経て来年1月に道教委に答申。2月に原案をまとめ、3月下旬の計画決定を目指す。
(道・道教委 2022-08-19付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委 障がい者の生涯学習推進へ 学びのニーズに対応を 第1回コンソーシアム会議
道教委は17日、オンラインで「障害者の生涯学習推進コンソーシアム形成事業」の4年度第1回地域連携コンソーシアム会議を開催した。実践研究(モデルプログラム)について医療法人稲生会と北広島市教...(2022-08-22) 全て読む
道教委 地学協働活動推進へ 全市町村のアイテムを 3課長が全教育局に要請
第1回地学協働活動推進フォローアップミーティングでは、道教委の義務教育、高校教育、社会教育の3課長が全教育局に対し「地学協働推進アイテム」の収集について要請した。 地学協働推進アイテム...(2022-08-19) 全て読む
十勝管内の文科省・道教委指定事業 小中一貫サポート 大空学園など5校 十勝局 文科2事業、道教委17事業
【帯広発】十勝教育局は、本年度の管内における文部科学省・道教委の研究指定校をまとめた。文科省で2事業、道教委で17事業の計19事業。道教委の小中一貫教育サポート事業に、本年度開校した帯広市...(2022-08-19) 全て読む
道高校教頭・副校長会オホーツク支部 高、特の垣根越え交流 夏季研究協開く 講話など
【網走発】道高校教頭・副校長会オホーツク支部(中西正志支部長)は7月下旬の2日間、北見北斗高校で夏季研究協議会を開いた。管内高校・特別支援学校の副校長、教頭ら約30人が参加。研究発表、講話...(2022-08-19) 全て読む
1人1台端末の実践紹介 オホーツク局 夏季セミナー
【網走発】オホーツク教育局は5日、オンラインでオホーツク夏の教育セミナーを開いた。管内小・中・義務教育学校、高校、特別支援学校の教諭ら約80人が参加。管内各教育研究団体の担当者が各教科等に...(2022-08-19) 全て読む
道教委 地学協働活動推進支援会議 各課各班総力挙げ支援 小中高一貫でキャリア教育を
道教委は8日、オンラインで第1回地学協働活動推進フォローアップミーティングを開いた。空知・渡島・留萌教育局のプロジェクトチームが北海道CLASSプロジェクトの連携校の取組などを発表し情報交...(2022-08-19) 全て読む
フロンティアリーダー養成アカデミー 豊かな地域資源を未来に オホーツク局 課題解決へ中高生
【網走発】道教委は1日から5日間、ネイパル北見などを会場にフロンティアリーダー養成アカデミーを開いた。オホーツク教育局主管で、オホーツク・宗谷管内から中高生13人が参加。研修テーマ「豊かな...(2022-08-18) 全て読む
道内通勤災害状況 札幌市除く 平年並36件 出勤時多発 転倒・交通事故9割
道教委は、札幌市を除く道内公立学校における3年度通勤災害の認定状況をまとめた。件数は前年度比1件増の36件で8割が出勤時に被災。全体の9割を転倒や交通事故が占めた。 認定件数は、道内公...(2022-08-18) 全て読む
道教委 高校教育課程研究協議会 改善点自覚する指導を 東京学芸大・長尾特命教授
道教委は17日から2日間、札幌市内の道第二水産ビルで高校教育課程(各教科担当指導主事等)研究協議会を開いている。東京学芸大学先端教育人材育成推進機構の機構長特別補佐を務める長尾篤志特命教授...(2022-08-18) 全て読む
4年度主幹教諭 札幌市除く 19人増 367人を配置 教頭多忙解消へ複数配置5校
道教委は、札幌市を除く道内公立学校における主幹教諭の4年度配置状況をまとめた。配置人数は徐々に増加し、前年度と比べ19人増の367人となった。複数配置校は新規の網走市立第一中学校、白糠町立...(2022-08-18) 全て読む