札幌市　３年度アイヌ施策報告書　体験プログラム１２３校で　小学校６割　南区が最多

（札幌市 2022-08-31付）

３年度実施校数（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市市民文化局は、３年度アイヌ施策年次報告書をまとめた。アイヌ文化などの理解促進に向けた体験プログラムと出前体験プログラムの市内小学校における実施校数は、２０２校中１２３校で、実施割合は６１％。区別でみると、南区が最も多く、１９校中１６校で８４％となった。

　市は、アイヌ施策の基本的な考え方や具体的な取組の内容などを整理し、総合的かつ計画的にアイヌ施策を推進していくため、平成２２年９月にアイヌ施策推進計画を策定。理念に定める「アイヌ民族の誇りが尊重されるまちの実現」に向けて、様々な事業に取り組んできた。

　令和２年度からは第２次アイヌ施策推進計画を開始。施策目標の一つ「アイヌ民族に関する理解の促進」における「アイヌ民族の歴史の尊重と教育施策の充実」に向けて、伝統楽器の演奏やアイヌ文化を体験できる小中高生団体体験プログラムの提供、民族共生象徴空間と連携した学習を盛り込んでいる。

　報告書は、計画で示した施策目標達成に向けた取組などをまとめている。

　教育関係では、児童生徒がアイヌ文化交流センターを訪問し、アイヌ文化を体験する体験プログラムや、交流センターから職員等を派遣して、各校でアイヌ文化を体験する出前体験プログラムの参加校数などを集計した。

　３年度の小学校における体験プログラムと出前体験プログラムの合計参加校は１２３校で、実施割合は６１％。プログラムごとの参加校数は、体験プログラム５８校、出前体験プログラム６５校となった。

　各区の体験プログラムと出前体験プログラムの実施校数をみると、南区が１９校中１６校で実施割合は８４％。豊平区は２２校中１６校で７３％だった。

　このほか、厚別区を除いた全区が１０校以上で実施した。

　参加人数は、体験プログラムが４２０２人、出前体験プログラムが４８３５人となっている。

(札幌市 2022-08-31付)