札幌市の女性管理職　４月１日現在　０.６ポイント増１６・４％　選考受験者数増へ周知促進

（札幌市 2022-09-06付）

校種別女性管理職の割合推移（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市のまとめによると、４月１日現在の教職員における女性管理職の割合は前年度比０・６ポイント増の１６・４％となった。過去５年間で最高水準だった２年度の１６・５％とほぼ同水準だが、８年度までに１９％以上を目指す市の目標には届いていない。市教委は、全国と同様に管理職選考の受験者数の伸び悩みを要因としており、女性の受験を促すよう一層の周知を図るとしている。

　ことし４月１日現在の、市立の小学校、中学校、高校、特別支援学校、幼稚園を合わせた管理職の数は全体で６２９人。このうち、女性は１０３人（１６・４％）だった。過去５年間をみると、平成３０年の１４・２％から２・２ポイント増えた。内訳は、校長・園長は３１５人中５５人（１７・５％）、教頭・副校長は３１４人中４８人（１５・３％）。いずれも前年度と比較すると横ばいで推移している。

　校種別でみると、小学校長が前年度と比べて１人増えて３８人（１９・４％）、教頭が増減なしの３６人（１８・３％）。中学校長は１人増えて１０人（１０・２％）、教頭は２人増えて１２人（１２％）だった。

　高校については、校長と副校長・教頭いずれも本年度はゼロ。教頭は過去５年間ゼロが続いている。特別支援学校はいずれもゼロだった。

　市は平成２８年に策定し、令和２年度に見直した特定事業主行動計画「市子育て女性職員応援プラン」で、管理職に占める女性の割合を１９％以上と設定。

　また、国の第５次男女共同参画基本計画では、令和７年までに初等中等教育機関の副校長・教頭に占める女性の割合を２５％、校長に占める女性の割合を２０％にすることを目指している。

　国立女性教育会館が平成３０年に行った調査では、管理職に「ぜひなりたい」「できればなりたい」と思うと答えた教員は、男性は２９％だった一方で、女性は７％にとどまった。理由は「担任を持って子どもと接していたい」が最も多かったが、「責任が重くなると、自分の家庭の育児や介護等との両立が難しい」「自分にはその力量がない」と回答した人が男性より多かった。

　女性の登用が進まない理由として、市教委教職員課は「全国の傾向と同様に、管理職選考の受験者数が伸び悩んでいる」といい、今後も、女性の受験を一層促すよう周知の徹底を図る。

(札幌市 2022-09-06付)