札幌市教育ビジョン振り返りシートの概要⑰　学校図書館開放実施校増へ　サタデースクール　地学協働に

（札幌市 2022-09-06付）

【学校教育と生涯学習（社会教育）の連携・融合の推進】

▼現行計画策定時の課題

　活動の担い手不足や活動の不活発化、実施希望校数の減少などの傾向が見られるが、これらの取組の見直しによって、さらなる発展や効果が期待されることから、学校・地域・家庭を取り持つコーディネーター役を事業に組み入れるなどして仕組みの再構築を図ることが必要。

▼平成２９年度から令和３年度末までの取組およびその成果

▽子どもと地域住民の読書活動の充実を図るため、ＰＴＡや地域住民などによる学校図書館の運営支援や地域への開放を行い、３年度には１１９校の学校で実施

▽多様な経験や技能を持つ地域人材・企業等の豊かな社会資源を活用して、土曜日等に子どもたちに多様な学びを提供するサッポロサタデースクール事業では、３年度に１４校１３協議会でプログラムを実施

▽こうした取組を通じて、学校と地域の連携を促進し、地域全体で子どもを育成・支援する環境づくりを推進

▼課題への対応状況

▽サッポロサタデースクール事業の実施に当たり、各運営協議会にコーディネーターを配置したほか、コーディネーターを対象とした研修会を実施するとともに、地域人材の発掘・育成等を目的としたＮＰＯによる人材派遣を行うなど、地域主体の運営や実施校の負担軽減に努めた

▽学校図書館おいては、ボランティア向けの研修会の実施や情報誌の提供を行うことで、業務の負担軽減を図り、担い手不足の解消に努めた

▼新たな課題（積み残しも含む）

▽新型コロナウイルス感染拡大の影響が続き、サッポロサタデースクール事業においては、多様な学び・体験の提供機会が大きく減少しているほか、運営者、特に学校の負担が増えている

▽今後は運営協議会の体制をはじめとする既存の枠組を生かして、学校の負担を減らしながら、新たな運営・協力人材の発掘や、学校が必要とする地域連携につなげていくことが必要

▽学校開放図書館においても、接触機会の低減や密状態の回避を図るため、ボランティア従事者を必要最小限にとどめている状況。学校での活動を不安に感じるボランティア登録者もいるため、活動の担い手不足が依然として課題

▼現行計画策定時との比較

▽学校図書館地域開放事業の実施校数の増

　平成２４年１０４校、２８年１１５校、令和３年１１９校

▽サッポロサタデースクール事業の実施状況

　平成２６年３校、令和元年４７校（４１協議会）、３年１４校（１３協議会）

▼４年度以降の主な取組内容

▽学校図書館地域開放事業では実施校を年２校のペースで増やし、子どもと地域住民の利用促進を図る行事などを感染症対策に配慮しながら実施

▽サッポロサタデースクール事業では、授業（地域学習、ゲストティーチャー招へい）や放課後を対象に含む条件での委託を試行し、土曜日の教育活動から学校支援活動を含む地域学校協働活動への転換を目指す

(札幌市 2022-09-06付)