札幌市教育ビジョン振り返りシートの概要⑱　親育ち応援団事業充実へ　家庭教育学級開設数の回復も

（札幌市 2022-09-07付）

【家庭教育の推進】

▼現行計画策定時の課題

　共働き世帯の増加等の社会的要因を背景として、日中、子育てにじっくり向き合う時間がない等によって関心が薄れ、家庭教育学級生の数も年々減少していることから、きっかけづくりとなる親育ち応援団事業の実施方法を工夫し、これまで家庭教育にあまり関心のなかった親や日中仕事をしている親も参加しやすい事業を展開するなどして、親全体の家庭教育力の向上へとつなげていくことが必要

▼平成２９年度から令和３年度末までの取組およびその成果

▽家庭教育学級については、２９年度は１５４学級が開設され全市で約４４００人が参加。コロナ禍に見舞われた２年度以降は大幅に活動が縮小し、３年度は開設数７６学級、参加人数は約１６００人にとどまる

▽子育てや仕事等のため時間に余裕がなく、日中、家庭教育に関する学習への参加が難しい親等に向けた取組として、休日や夜間の講演会、企業等への出前講座、子育て支援事業と連携した講座の実施や、特設ウェブサイトを活用したオンラインによる学習機会の提供を行った

▼課題への対応状況

▽子育て中の親を対象とした講演会を休日や夜間に開催したほか、企業等への出前講座、子育て支援事業と連携した講座の実施、子育て経験談等をまとめた冊子の配布、乳幼児健診や小学校入学説明会の待ち時間を活用した家庭教育に関するスライドの上映など、普段、子育てや仕事のため時間に余裕がなく学習への参加が難しい親等に向けた取組を進める

▽３０年度からは特設サイト「さっぽろ家庭教育ナビ」を開設し、ウェブサイトや動画コンテンツの閲覧を通じて、家庭教育について考える機会となるような情報を発信

▼新たな課題（積み残しも含む）

▽社会環境が複雑化する中、全ての教育の出発点である家庭教育の役割はますます重要

▽一方、共働き家庭の増加やコロナ禍の影響を受け、家庭教育学級の開設数や参加者が減少傾向にあることから、より多くの保護者が参加しやすいよう、休日や夜間の講演会や地域での講座の開催、ウェブサイト閲覧を通じた情報発信など、学習機会の幅を広げていくことが必要

▼現行計画策定時との比較

▽家庭教育学級数・学級生数の減少

　学級・学級生数　Ｈ２４：１８４学級５０４８人⇒Ｒ３：７６学級１６１１人

▽親育ち応援団事業への参加者数の増加

　参加者数　Ｈ２４：２４８人⇒Ｒ３：２１６０人（オンライン講演会視聴回数を含む）

▼４年度以降の主な取組内容

▽家庭教育学級未開設園・校やコロナ禍によって活動休止中の園・校に対し、開設要件の緩和や開設説明会を通じて、新規開設や再開しやすい環境を整備し、開設数の回復を図る

▽子育てや仕事等で、家庭教育について学ぶ機会が得られない方が参加しやすいよう、休日や夜間の講演会や、出前講座の実施、ウェブサイトへのコンテンツ追加など「親育ち応援団事業」の充実に取り組む

(札幌市 2022-09-07付)