札幌市　次期男女共同参画プラン　新たにＤＶ等予防教育　来年３月下旬に策定予定

（札幌市 2022-09-08付）

　札幌市は、性別に関わりなく能力を発揮できる社会を目指す指針「男女共同参画さっぽろプラン」の次期計画の策定作業を進めている。教育関連では、ドメスティック・バイオレンス（ＤＶ）や性暴力の予防教育の推進などを盛り込んだ。大学教授らでつくる市男女共同参画審議会（会長・梶井祥子札幌大谷大学教授）が２２日に秋元克広市長に答申する。

　次期計画は、来年度から５年間の関連事業の指針となる。「男女共同参画の実現や多様性を尊重する意識の醸成」「あらゆる分野で男女共同参画の視点を反映させるための環境づくり」「誰もが尊厳と誇りを持って安心して生きられる社会の実現」―の３つの基本目標を掲げている。

　教育関連の施策の柱をみると、暴力を許さない社会づくりに向けて「加害者にも被害者にもならないよう若年層からの予防啓発が重要」と新たに明記。恋人など親しい間で起こる暴力「デートＤＶ」の防止講座や性に関する指導の充実など予防教育の推進を盛り込んだ。

　このほか、人権教育やジェンダー平等に関する教育・学習の推進や、性的少数者（ＬＧＢＴ）など多様な性の在り方への理解の促進などを求めている。

　策定に向けて昨年秋から議論を進めている市男女共同参画審議会が、１日に開いた４年度第３回総会で答申案を最終確認した。２２日に、秋元市長に答申する。市は答申を受けたあと、パブリックコメントを経て、来年３月下旬に次期プランを完成させる予定。

(札幌市 2022-09-08付)