札幌市　家庭教育学級の開設状況　４年度８０校　回復傾向に　オンライン開催定着等が効果

（札幌市 2022-09-09付）

家庭教育学級の開設数（クリックすると拡大表示されます）

　ＰＴＡが運営し、家庭における教育力向上のため、親同士が集まり自主的に学ぶ場「家庭教育学級」。過去１０年の札幌市内の開設状況をみると、平成２５年度は１８０校で実施していたが、新型コロナウイルス感染症の流行が始まった令和２年度には５３校まで減少した。オンライン開催の定着などで本年度は８０校と徐々に回復傾向にある。

　家庭教育学級は、子どもの心や成長過程への理解や接し方、親の役割など家庭教育に関する学習を、外部講師を招くなどして行う場で、昭和３９年から実施している。

　市教委が市内の幼稚園、認定こども園、小学校、中学校、特別支援学校のＰＴＡに運営を委託しており、学習計画の策定をはじめ、講師の選定や依頼を行うなど自主的に運営する。年４回以上学習会を開いた場合の委託料は３万円。

　過去１０年間の開設状況をみると、平成２５年度は１８０校、２６年度は１６７校で、その後も緩やかに減少している。市教委によると「少子化や共働き世帯の増加を背景に開設数および学級数は減少傾向にある」という。

　新型コロナ感染拡大前の令和元年度は１４０校だったが、２年度にはその影響を受けて５３校まで激減。その後は、感染拡大状況が落ち着いたことや、オンライン開催が定着し始めたこともあり、３年度は７６校、本年度は７月１２日現在で８０校と増えつつある。

　本年度の内訳をみると、幼稚園・認定こども園９園、小学校６４校、中学校６校、特別支援学校１校だった。

　市教委は開設状況について「必要な感染対策を行っていきながら、徐々に回復していければ」としている。

(札幌市 2022-09-09付)