檜山校長会　教育研究大会乙部大会　課題解決へ道筋探る　檜山局・近藤局長講話など

（関係団体 2022-10-13付）

会員ら約３０人が出席した

　【函館発】檜山校長会（福井順一会長）は７日から２日間、乙部町公民館で教育研究大会乙部大会を開催した。檜山教育局の近藤史郎局長による講話のほか、提言発表、部会別協議を実施。会員約３０人が参加し、管内教育の充実・発展に向け、校長としての職能向上を目指した。

　大会主題は「ふるさと檜山に誇りをもち、自己実現に向けて未来を切り拓く児童生徒の育成～社会に開かれた教育課程の実現を目指し、地域とともに歩む学校づくりの推進」。２年度から３ヵ年計画で第１５次教育研究を推進してきた。

　研究内容は①学校教育②教育課程③生徒指導―の３領域。ポストコロナ期やジェンダーフリーなど学校教育を取り巻く新たな諸課題に目を向け、校長としての資質・能力の向上を目指している。

　初日の開会式で福井会長は、教職員の働き方改革について触れ「校長をはじめとした教職員の意識改革が最も重要」と強調し、職場の一体感を追求する学校経営の必要性を示した。大会について「本会における活動の根幹。学校改善と教育課題解決への道筋を見いだす場として、協議や交流を通して研鑚を積み重ねられれば」と期待した。

　来賓あいさつでは、檜山教育局の近藤局長と檜山管内教育委員会連絡協議会の桂田富次会長、寺島努乙部町長が祝辞を述べた。

　講話では、近藤局長が「居心地のいい学校、居場所となる学校～いじめの早期発見、早期対応、早期解消に向けて」と題して、いじめの定義を解説。問題行動等調査における定義の変遷やいじめ防止対策推進法の概要をもとに説明した。

　いじめの重大事態とみられる事案が発生した場合、被害生徒に寄り添う対応を求め、保護者との信頼関係を構築する必要性を強調。

　また、道所管のいじめ重大事案や認知件数に関する全国の状況、全国のいじめ対策事例集などの調査分析から、組織的ないじめの認知が図られた事例を紹介。積極的な認知に向けた取組を要請した。

　組織的対応の強化に向けた方策として、校長によるリーダーシップのもと職場の心理的安全性の高揚を図ることを挙げた。

　分科会協議では厚沢部町立鶉小学校の安田善紀校長ら３人が「キャリア教育推進に向けた学校経営と校長の在り方」「奥尻町の特色を生かした創意工夫ある教育課程と校長の在り方」「児童生徒に基づき、学校全体で進める生徒指導と校長の在り方」の３点について、それぞれ提言発表。檜山教育局の坂井顕也義務教育指導監、山内功教育支援課長、井田昌之義務教育班主査が助言した。

　２日目は、校種別の部会に分かれ、ヤングケアラーや部活動の地域移行など今日的課題について協議。管内の教育振興発展に向け、研鑚を積んだ。

(関係団体 2022-10-13付)