石狩局 学力保障会議を初開催 授業改革055!目標に PDCAサイクル確立も(道・道教委 2022-10-21付)
確実に学力を保障する取組の充実に向け意見を交わした
石狩教育局は12日、管内学力保障会議を初めて開催した。全国学力・学習状況調査の分析結果をもとに、全ての児童生徒に確実に学力を保障する取組の充実などについて協議した。全ての児童生徒に必要な資質・能力を身に付けさせるために、伸びしろ層ゼロ、中間層5、定着層5とする管内共通目標「授業改革055!」を設定。授業改革やPDCAサイクル確立などの実現に向け、管内が一体となって取組を進めることを確認した。
学力保障会議は、管内全ての児童生徒の学力保障に向けて、市町村教委や学校、行政等が一体となって取り組むための目標や方策等について協議するもので、管内では初めて開催した。
構成員は、管内市町村教委教育長、小・中学校長会および教頭会の代表者、道高校長協会道央支部石狩ブロック長、管内PTA代表者ら教育関係者。この日の会議には16人が出席した。
はじめに、田中賢一局長があいさつ。全ての児童生徒に必要な資質・能力を定着させることの重要性を強調し「勉強が理解できずに困っている児童生徒がいる。教育課程を通して、そうした児童生徒を救うため、授業改革が必要」とあらためて管内関係者の共通理解を訴えた。
つぎに、関口祐太郎義務教育指導班主査が管内の学力状況および課題について解説。全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ①平均正答率が30%未満の「伸びしろ層」が全国平均と比べて多い②各学年の積み残しが多い③授業改善が進まない―の3点を現状として挙げた。
「児童生徒たちが主体的となった活動がまだできていない。今後も引き続き取組が必要」と呼びかけ、取組の推進を促した。
その上で、参加者は全ての児童生徒の資質・能力の定着および充実に向けて、「伸びしろ層を中間層に引き上げるために」をテーマに協議した。
「学びの保障に向けた取組は、学校の使命。伸びしろ層の中には、様々な問題を抱えている子どももいるため、先生方は授業観、指導観を変えていく必要がある」「学校経営は未知の状況に対応できる力が求められている。それぞれの学校で課題を抱えているのが学校現場だからこそ、どのような動きをするか試行錯誤しなければならない」との声が上がった。
また、保護者の立場から「家庭学習に課題を感じる。先生方も忙しいのは理解できるが、毎日の授業についていけない子どもたちがいる。その子たちに必要な資質・能力を学校で身に付けさせてほしい。また、保護者や学校、企業などが連携し、相談できる時間を設けることはできないか」など意見を交わした。
最後に、学力保障に向けた管内共通目標として、全ての伸びしろ層を中間層に引き上げる「授業改革055!」を設定した。“分かる実感”のある授業づくり、授業改革実現へ各方面からの支援を推進するとともに、PDCAサイクルの確立などに取り組むことを確認した。
(道・道教委 2022-10-21付)
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