渡島局　ＩＣＴ環境・活用連絡会議　教委と学校の連携重要　研修や端末更新など話題に

（道・道教委 2022-10-25付）

オンラインで26人が参加

　【函館発】渡島教育局は１４日、本年度第２回管内学校ＩＣＴ環境・活用等連絡会議をオンラインで実施した。ＩＣＴに係る国の最新動向を踏まえ、学校や行政で必要とされる取組について学校現場、行政、民間企業の立場から情報を共有。教職員研修の状況や端末更新時期の対応などが話題に上り、今後の在り方について理解を深めた。

　学校のＩＣＴ環境やデジタル人材の育成などについて、学校の取組や行政機関の施策などの情報共有を図るとともに、管内教育環境の一層の充実を目指すもの。

　渡島振興局や管内市町教委などの行政機関をはじめ、管内学校、ＮＴＴ東日本の職員ら計２６人が参加した。

　参加者の自己紹介とともに、教育現場における現時点の課題を共有。端末の持ち帰り方法や更新時期、故障時の対応などについて意見が上がった。

　説明事項に移り、渡島局の深見亘教育支援課長が「学校ＩＣＴ環境・活用にかかる国の動向等について」と題して解説。文部科学省の「ＧＩＧＡスクール構想・学校ＤＸ関係」における５年度予算概算要求の資料をもとに①子どもの学びの変革②教育ＤＸを支える基盤的ツールの整備・活用③ＧＩＧＡスクール運営支援センターの機能強化―の３点について国や道の動向を説明した。

　うち③では、全ての学校が端末を日常的に使いこなせるようになることで、子どもの学びのＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）化を実現するための支援基盤が必要となることを周知。５年度に、道教委が「ＧＩＧＡスクール推進協議会」を立ち上げる予定であることを情報提供した。

　各校や行政機関で今後必要と考えられる取組については、学習者用デジタル教科書の日常授業における活用の促進や円滑に活用するためのネットワーク環境、児童生徒がＣＢＴを学校と家庭で積極的に活用するための働きかけなどを挙げ「市町教委と学校が連携した推進が重要」と指摘した。

　グループ協議では、１人１台端末の活用状況やセキュリティー、教職員の研修を中心に話し合った。

　教職員の研修については、保護者向けのＩＣＴ研修や教職員の継続的な研修を求める声が上がったほか、端末故障時の対応やＩＣＴサポートセンターを担う人材の不足などの課題点を共有した。

　深見教育支援課長は「学校ＩＣＴ環境・活用の促進に向け、行政や学校、ＩＣＴに関わる民間事業者の３者をつなげる人材の確保や合意形成を行う会議体の設置等が重要」と締めくくった。

(道・道教委 2022-10-25付)