地方教育行政功労者表彰 道内 道教委橋場委員ら9人 文科省 27日に表彰式挙行
(道・道教委 2022-10-25付)

 文部科学省は4年度地方教育行政功労者表彰(文部科学大臣)の被表彰者を決定した。道内からは、道教委の橋場弘之委員ら9人が栄誉に輝いた。表彰は昭和58年度から実施し、地方教育行政において功労が特に顕著な教育委員会の委員または教育長を文科大臣が表彰するもの。表彰式は27日に文科省講堂で執り行われる。受賞者はつぎのとおり。

【都道府県教委関係】

▼橋場弘之(道教委委員)

 弁護士としての専門的知見や経験に基づき教育行政を推進する中、新しい北海道教育推進計画を策定し市町村、学校、保護者、地域が一体となった施策の展開に貢献。北海道アクションプランに掲げる専門人材の配置促進や事務の効率化の継続実施に力を注ぎ、3年度のスクールロイヤーによる法務相談体制の構築に尽力した。

【市町村教委関係】

▼武田博(登別市教委前教育長)

 平成25年度に登別市小中学校英語教育推進プログラムを策定し、小学校1年生からALTを活用した英語教育を実施。コミュニティ・スクール(CS)の全小・中学校の導入、合同避難訓練や放課後学習への支援など「地域とともにある学校づくり」に力を注ぎ、廃校施設を有効活用した複合施設のぼりべつ文化交流館を整備した。

▼三澤吏佐子(清水町教委前教育長)

 CSの導入に向けた体制づくりに尽力し、高校の資格取得・模擬試験受験の費用助成などの支援・PRを通し魅力ある高校づくりを推進した。清水生涯学習ボランティア事業では自ら書写ボランティアとして学校を支援。地域住民と同じ目線に立った取組を積極的に進めた。

▼岩城修(礼文町教委前教育長)

 小・中・高の教員の協働による礼文版基礎学力養成問題集を活用した「礼文検定」など地域学習の取組を実践。直営書店兼図書室におけるポイントカードの導入やコミュニティスペースの開設など町民が本に親しめる取組を進めた。放課後子供教室事業では長期休業中の実施日数を増大し支援の充実に努めた。

▼谷口修(白糠町教委前委員)

 地元食材を活用したふるさと給食や小学校1年生からの外国語習得プログラムを実施。学習塾と提携した学力向上の支援や公営塾の設置など白糠高校を支援する取組を進めた。町技のバドミントン普及・強化に向けてはインドネシアから国際的な指導者を招いて児童生徒と交流する取組を実施。スポーツの推進に貢献した。

▼塚本正昭(枝幸町教委前委員)

 家庭・地域との連携協力体制を深めることに尽力。令和元年度に幼小連携・接続推進事業検討会議を立ち上げてスタートカリキュラムを整備し、幼小連携の体制づくりに貢献した。オホーツクミュージアムえさしではタブレット端末とセルフガイド解説システムを導入するなど文化振興に努めた。

▼内山哲男(黒松内町教委前教育長)

 学校生活への復帰を支える体制を整備するため総合町民センターに適応指導教室を開設。不登校の児童生徒らを対象とする教育相談や適応指導を実施した。東京五輪開催に際してはスリナム共和国のホストタウンとして実行委員会による町民主体の異文化交流を実施し、ブナセンターでは森林療法を普及するプロジェクトチームをつくり活動の充実を図った。

▼小野浩一(名寄市教委前教育長)

 名寄市教育改善プロジェクト委員会を設立し、市内統一の学習規律・生活規律の作成による学習習慣の改善や小中高いじめ防止サミット開催によるいじめ根絶の風土醸成、体育の授業改善などに大きな成果を上げた。27年度には市民文化センターエンレイホールを開館し、多くの市民が文化芸術に触れる機会の創出に尽力した。

▼木村江里(別海町教委前委員)

 歯科医師としての視点から学校・幼稚園での学校設備や換気方法の具体的な助言を行い、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の推進に寄与。臨時休校や分散登校時にオンラインで対応できるICT環境の整備に取り組んだほか、別海高校の生徒を対象とするミニ人間ドックを平成16年度から実施するなど健康の意識啓発に取り組んだ。

(道・道教委 2022-10-25付)

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