文化庁　４年度第２次補正予算案　文化部活動改革に４億　研修会等に係る経費を補助

（国 2022-11-11付）

　文化庁は、４年度第２次補正予算案の概要を公表した。総額７１３億円で、うち５００億円を国立劇場再整備に充てている。また、「子供の文化芸術の鑑賞体験等総合パッケージ」に１８億円、文化部活動改革に４億円を計上。地域移行のための説明会、協議会、指導者養成研修会等に係る経費を広く補助する。

　補正予算の大部分を充てる国立劇場再整備事業は、開場後５５年以上を経過し、安全・安心な鑑賞が困難な国立劇場の再整備を行い、首都直下地震等にも対応する施設機能を備えるとともに、伝統芸能の伝承と創造に係る機能強化、文化観光拠点としての機能強化等を実現するもの。

　次いで１００億円を充てる「統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業」（アートキャラバン２）は、新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けた文化芸術鑑賞環境を回復するもので、全国規模の文化芸術統括団体（１３団体程度）や、地域の文化芸術団体・芸術家を含む芸術団体等の活動を支援する。上限は１地域５０００万円。

　子ども関連では、文化部活動改革（地域連携や地域文化倶楽部活動移行に向けた環境の一体的な整備）に４億円を計上。都道府県・市区町村において、関係者との連絡調整・指導助言等を行う総括コーディネーターの研修会開催等に係る経費や、指導者養成等の各種研修会、体制構築に係る協議会、地域移行への説明会、人材バンク設置に係る経費などに対し補助を行う。

　また「子供の文化芸術の鑑賞体験等総合パッケージ」に１８億円を計上。地域の学校や公民館、文化会館等で行う文化芸術の鑑賞・体験等を提供する。また、地域の中核となる劇場・音楽堂等で行う、子どもたちの実演芸術の鑑賞・体験等を支援する。実施主体は、優れた文化芸術団体、自治体と関係団体が連携する実行委員会等。

　このほか、地方活性化のための文化財保存・活用支援事業に４７億円、地域活性化のための伝統行事等振興事業に１５億円、国立文化施設の機能強化に１５億円などを計上している。

(国 2022-11-11付)