７年度大学入学共通テスト　情報　得点調整対象に　国語は近代以降で大問追加

（国 2022-11-11付）

　大学入試センターは９日、新学習指導要領に対応した７年度大学入学共通テストの試作問題を発表した。国語では近代以降の文章で大問１問を追加。新科目「情報Ｉ」は受験者数１万人未満でも得点調整の対象とする方針を明らかにした。得点調整の実施方法は１６日に公表する予定。

　７年度大学入学共通テストでは、知識の質、思考力・判断力・表現力等を評価するために教科・科目の特質に応じた学習の過程や問題構成、場面設定の工夫を重視。学習指導要領に基づく学習を重ねていれば対応できる問題を目指す。

　各教科の問題をみると、国語では言葉による記録や要約等の言語活動を重視する観点から近代以降の文章で大問１問を追加。試作問題では複数の文章、図、グラフからレポートの内容や構成を考える問題を取り上げている。

　数学では「データの分析」「場合の数と確率」を追加。試作問題で出題範囲の問題例や問題構成のイメージを示した。

　地理歴史、公民の試作問題では、必履修科目を組み合わせた出題科目（地理総合、歴史総合、公共）と、必履修科目を学習したあとに履修する選択科目を組み合わせた出題科目の構成や内容を例示。英語はリーディング形式とリスニング形式で統合的な言語活動で育てた総合的な英語力を測ることを重視しており、試作問題では複数の資料から主張をまとめて論拠を整理する場面などを紹介している。

　情報Ｉと旧情報（仮）に関しては初の出題科目となることから、難易度による平均点差が大きい場合に行う得点調整を、受験者数１万人未満であっても行う。

　今後のスケジュールをみると、本年度中に各大学において共通テストの利用教科・科目を予告。５年６月に文部科学省が試験の実施方針を定める共通テスト実施大綱を、６年６月に同センターが主題方法や時間割などを定める実施要項を公表する。

(国 2022-11-11付)