文化審議会が文科大臣に答申　白滝遺跡群を「国宝」に　常呂川遺跡は重要文化財

（国 2022-11-21付）

白滝遺跡群出土品＝道立埋蔵文化財センター提供＝

　国の文化審議会は１８日、４件の美術工芸品を国宝に、４７件の美術工芸品を重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申した。道内では「北海道白滝遺跡群出土品」（遠軽町）の国宝への指定と、「北海道常呂川河口遺跡墓坑出土品」（北見市）の重要文化財への指定が挙がっている。

　道内では「考古資料の部」で２件が挙がった。中でも重要文化財の北海道白滝遺跡群出土品は国宝とするよう答申があった。全１９６５点からなる約１万５０００～３万年前の遺物で、わが国で最も古い国宝となる。

　後期旧石器時代前半期から後半期に至る石器の変遷と組み合わせを明瞭に追うことができ、現存しているもので最大長の大形石刃等が注目される。

　わが国の旧石器時代遺跡出土遺物の中でも内容・質量ともに群を抜く一括資料となっている。

　また、有形文化財の北海道常呂川河口遺跡墓坑出土品を重要文化財とするよう答申した。

　縄文時代晩期から中葉の集団墓地からの出土品１８０５点で構成され、サハリン産とみられる琥珀の玉など、当時の葬送儀礼や副葬品の実態を示す貴重な資料となっている。

　これらは官報告示を経て登録される。

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常呂川河口遺跡墓坑出土品＝北見市教委提供＝

(国 2022-11-21付)