国研　ＣＢＴ研究開発事業　協力校に附属函館中　３年国語・理科で試行

（国 2022-11-24付）

　【函館発】道教育大学附属函館中学校（中村吉秀校長）は、国立教育政策研究所の委託事業「全国学力・学習状況調査のＣＢＴ化に向けた多様な能力を幅広くかつ的確に測ることができるＣＢＴの特性を生かした調査問題の研究開発事業」の協力校に決定した。１２月上旬から５年２月下旬までの期間中、３年生の国語と理科におけるＣＢＴ試験や試験監督を務める教員および生徒へのアンケート調査等に取り組む。国研は事業を通して、６年度から順次開始する全国学力・学習状況調査のＣＢＴ化に向け、問題作成の在り方や調査実施の課題を整理する方針。

　文部科学省は、５年度全国学力・学習状況調査の中学校「英語」でＣＢＴでの実施を計画している。

　児童生徒質問紙調査は、６年度をめどにオンラインによる回答方式を全面導入。教科調査については、端末操作の習熟度や実施体制の準備等を踏まえ、７年度以降、中学校から先行実施する方針を示している。

　国研は、国の動向を踏まえ、問題作成の在り方や調査実施に向けた課題を検証する委託事業を開始する。

　具体的には、教科の特性を生かしたＣＢＴならではの問題を文科省のＣＢＴシステム「ＴＡＯ」に実装し、協力校に指定した学校の児童生徒がどの程度回答できるのかなどを調査する。

　協力校に指定された同校では、国語と理科の２教科で３年生に対するＣＢＴ試験およびアンケート調査、監督者の指示や動きを分析するための動画撮影、文科省のＣＢＴ広報用写真の撮影に取り組む。

　アンケートでは、生徒に操作や理解度を尋ねるほか、試験監督を務めた教員が感想を回答する。

　事業の調査問題作成に携わる黒田諭副校長は「全国学力・学習状況調査のＣＢＴ化に寄与できるよう、取組を進めていきたい」と意欲を示している。

(国 2022-11-24付)