修学旅行の事前学習に　人気漫画で本道の歴史探訪　道民カレッジ事務局が動画公開

（道・道教委 2022-11-21付）

道民カレッジ事務局が動画公開

　道民カレッジ事務局（道生涯学習協会）は、動画「ゴールデンカムイで辿る北の歴史（小樽編）」を１１日から公開した＝写真＝。北海道を舞台とした人気漫画『ゴールデンカムイ』に登場する小樽市の建造物などを解説し、興味深く学んでもらおうというもの。北海道開拓を支えた旧手宮鉄道など当時の貴重な写真をふんだんに使用し、それぞれの歴史や価値を詳しく解説しており、事務局では「先生方や児童にぜひ修学旅行の事前学習で活用してほしい」と期待している。

　道教委の委託を受け、本年度５本の動画を制作するうちの第１弾。漫画を入口に興味を持ってもらおうと『ゴールデンカムイ』に登場する史跡等を解説する動画を制作。今回は小樽市を取り上げた。

　動画は約１８分。道民カレッジのホームページやユーチューブで自由に見ることができる。

　漫画の各場面で登場した商店、道路、港などの当時の写真を博物館等から集め、その成り立ちや歴史的意義を調査し事務局がシナリオを作成。現在の現地の撮影や動画の映像編集、ナレーションなどは全て札幌琴似工業高校放送局が担当した。

　一面にあふれるほどのニシンでにぎわった港の様子や、航路が樺太からヨーロッパにまで広がった小樽港、様々な海運会社、銀行や商社が軒を連ね、北日本随一の経済都市として「色内銀行街」と呼ばれた大通りの風景、本道初の鉄道となった小樽市から札幌までの官営幌内鉄道などを当時の写真と現在の映像で紹介。５０人もが暮らしていた網元の漁家屋敷など、北海道開拓の村に残るものも隅々まで撮影し当時の息吹を伝えている。

　北海道開拓の重要な拠点となった小樽の歴史を楽しく学習でき、社会科や歴史の教材として活用できる。また、道内の小学校は修学旅行で小樽を訪れることが多いことから「歴史や意義を知って見学する方が勉強になるし感動も大きい。ぜひ先生方や児童の事前学習に使っていただきたい」と呼びかけている。

　事務局では本年度、プラスチックによる海洋汚染や地球温暖化、ＩＣＴ、お茶の効能といった時宜を得た動画を制作する予定だ。

(道・道教委 2022-11-21付)