道教委　高校づくり指針意見聞く会　大樹高新学科　６年度設置周知を　通学圏域拡充など求める声

（道・道教委 2022-11-18付）

　【帯広発】道教委は１１日、「これからの高校づくりに関する指針」改定版素案に係る意見を聞く会（十勝管内）をオンライン開催した。管内教育関係者ら１００人が参加。意見交換では、６年度新設予定の大樹高校普通科新学科に関する要望、総合学科の充実に向けた教員定数の確保や通学圏域拡充の検討などを求める声が上がった。

　道教委は９月に同指針改定版素案を公表。現在、道内各管内で関係者の意見を聴取している。

　はじめに、十勝教育局の新山知邦局長に代わり北川慎太郎次長があいさつ。素案の趣旨と策定までの経緯を説き、忌憚のない意見を求めた。

　続いて道教委高校教育課の担当者が、地学協働の推進、普通科新学科の在り方など、素案の内容を解説した。

　意見交換に当たり、国の指定を受け６年度に普通科新学科を開設する大樹高の前田英伸校長が、新学科や新科目の概要を説明。来年９月に新学科名を発表できるよう準備を進めている現状を示した上で、募集を全道一区とするか質問。道教委は「全道一区の可能性も含め、今後検討していく」と話した。

　大樹町は大樹高の普通科新学科設置に関し「町外の認知不足に不安を感じる」とし、設置者である道教委に町内外の中学生や保護者、地域住民への周知を訴えた。

　また、管内で総合学科を有する清水高校、池田高校に関して、両町から「専門性が高く特色ある教育活動を継続・充実させるため」とし、３５人以下学級、教員定数の確保、通学圏域の範囲拡充の検討を訴えた。

　管内ＰＴＡ連合会は保護者を代表し「郡部にある高校の学級減や募集停止等は、家庭や地域への影響が大きい」と主張。道教委は「高校生らしい学校生活を送ってもらうためにも、一定の数値・規模が必要」とし、各自治体につき高校１校の配置が難しくなってきた現状を踏まえ、通学圏域の在り方を素案に取り入れたことを伝えた。

　最後に道教委高校教育課の岡内誠道立高校配置・制度担当課長が、意見を踏まえて来年３月をめどに指針改定版を策定させる見通しを伝え、理解と協力を求めた。

(道・道教委 2022-11-18付)