道内部活動地域移行の検討状況　約６割の市町村検討着手　協議会や保護者説明など模索

（道・道教委 2022-12-06付）

　少子化による部活動数の減少や指導教員の負担を踏まえ、国は５～７年度を部活動改革の集中取組期間に設定。公立中学校等における部活動の段階的な地域移行に向けた準備を進めている。

　道内の動きをみると、北見市は部活動地域移行検討プロジェクトチームを発足させて本年度から協議を開始。６、７年度にかけて可能な競技から地域へと移行し、８年度から休日・平日を含む一体的な地域移行を目指している。

　留萌市は学校関係者や指導者で構成する検討委員会の初会合を１０月に開催し、今後の方向性や課題を協議した。近日中に提言書を市教委に提出する見通しだ。

　伊達市では保護者・地域住民向けの説明会を開催して部活動改革の意義や目的の周知に努め、５年度から休日の全ての運動部活動を地域で実施できるよう、受け皿となる北海道伊達スポーツクラブ（仮称）の設立を計画している。関係団体で構成する検討会議での協議を踏まえ、本年度中に実施体制を決定する予定。

　音更町では１１月上旬に部活動の地域移行に係る庁内連絡会議を開催し、５年度からの休日の部活動の地域移行を目指している。今後、部活動のニーズを把握するアンケート調査を生徒・保護者・教員を対象に実施し、推進計画を来年度に策定する見通し。

　倉本教育長は船橋賢二議員（自民党・道民会議）の質問に対し、６割の市町村で地域移行への検討が始まったと回答。部活動の地域移行の意義について「生徒一人ひとりの望ましい成長のため、学校・地域の持続的で多様な環境の一体的な整備によってスポーツ文化芸術活動の最適化を図り、体験格差を解消することを目指して行うもの」と説明した。

　今後、各市町村の状況を把握しながら全国都道府県教委連と連携して必要な財政措置を国に要望するとし「それぞれの地域の実態に応じた提案や支援に努めるなど、全ての市町村が地域移行を進められるよう取り組んでいく」と答弁した。

(道・道教委 2022-12-06付)