高校づくり指針意見を聞く会〈空知〉 地域連携強化へCSを T―base評価する意見も(道・道教委 2022-12-07付)
高校づくり指針意見を聞く会(空知)
【岩見沢発】道教委は11月上旬、「これからの高校づくりに関する指針」改定版素案に係る意見を聞く会(空知管内)をオンライン開催した=写真=。管内の教育長や校長ら約110人が参加。意見交換ではコミュニティ・スクールや道高校遠隔授業配信センター(T―base)などについて意見が上がった。
はじめに、山口利之空知教育局長があいさつ。「広域分散型の本道では、少子化によって高校の小規模校化が進んでいる。多様で柔軟な教育課程を形成し生徒の学習ニーズに対応できる高校づくりをするとともに、地域創生の観点から教育機能を維持することがこれまで以上に重要」と話し、参加者に忌憚のない意見を求めた。
毛利薫主幹が素案を説明したあと、意見交換を行った。
意見交換では、月形高校の宮﨑円校長が、コミュニティ・スクールについて、地域住民や保護者が学校運営や人事に干渉するものと解釈していたことに触れ「地域と学校の連携推進協議会に参加した時に、コミュニティ・スクールは地域の人と助け合って取り組むものだと認識を改めた」と話した。「これまでも総合的な探究の時間や月形町魅力化作戦の時間で、町内の人が支援してくれたことで実現した。地域と連携できるような体制づくりを検討し、将来的にコミュニティ・スクールを導入できるようにしたい」と述べた。
また、芦別高校の清水隆弘校長は、地域住民はこれまで市内に多くあった道立高校の卒業生であることを説明した上で「地域連携のためにはコミュニティ・スクールが必要。芦別市教委の福島修史教育長と相談し、5年度に年間予定を立て、6年度からコミュニティ・スクールを導入することとなった」と説明。市や校長会と協力してコミュニティ・スクールを実現させる意向を示した。
さらに、T―baseについて夕張高校の濵村隆康校長は、生徒に必要な授業を配信で受けることができることを説明した。動画配信ではないため、リアルタイムで生徒と教職員がコミュニケーションを取ることができることや、生徒の授業状況がモニターに映ることを紹介し「きめ細かな授業ができる」と話した。
また、模擬試験や長期休暇中の講習も実施できることを説明。「外部の高校へ通わなくても難関大学受験対策が可能なことから、地域連携特例校だけではなく、全道で導入することで教育の質の向上が見込めるのでは」と述べた。
(道・道教委 2022-12-07付)
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