５年度全国学力調査要領案　英語「話すこと」分散実施　質問紙　ウェルビーイング関連も

（道・道教委 2022-12-07付）

　文部科学省が設置する全国的な学力調査に関する専門家会議は５日、５年度全国学力・学習状況調査の実施要領案を示した。調査の実施日は５年４月１８日。全国規模で初のオンライン実施となる英語「話すこと」調査は４月１８日から５月２６日に分散して実施する。児童生徒質問紙調査では、オンラインによる対象人数を４年度の約１０倍に拡大。国語、英語、自己肯定感、部活動に関する意識を重点的に調べるほか、次期教育振興基本計画の中核となるウェルビーイングの関連項目を設ける。

　教科に関する調査は小・中学校の国語、算数・数学と中学校英語の計５教科。中学校英語は３年に１度実施しており、平成３１年度に続き２度目の実施となる。

　オンラインで実施する中学校英語「話すこと」調査は、ネットワーク環境などを考慮して日数を分散して実施する。調査の当日となる４月１８日は文科省が抽出した５００校程度で実施し、こちらを全国値として公表。分散して実施する学校約９０００校は４月１９日から５月２６日の間に指定された日に実施し、参考値として結果を教育委員会、学校、生徒に返却する。

　児童生徒質問紙調査では、オンライン調査の対象を４年度の約１０万人から最大で１００万人（小学校８０万人、中学校２０万人）へと拡大する。各学校の希望を踏まえ対象校を決定するが、オンライン形式を希望しない学校は紙での実施となる。

　オンライン調査の実施方式は、小学校の質問紙調査のみ調査委託事業者が用意したシステムで回答。その他の調査は全て文科省が開発したＭＥＸＣＢＴ（メクビット）を使用する。

　質問紙調査の項目では、国語、英語、学習指導要領、自己肯定感・規範意識等、部活動を重点的に盛り込むほか、ウェルビーイング（経済的豊かさのみならず心身の健康や生活への評価など、個人と個人を取り巻く場を踏まえたより包括的に幸福を捉える概念）の関連項目を精査する方針。さらにＧＩＧＡスクール構想の推進を踏まえ、ＩＣＴの活用状況等に関連した項目を充実させるとしている。

(道・道教委 2022-12-07付)