Ｔ―ｂａｓｅ技術者が授業　熊本城復旧工事を学ぶ　上ノ国高、標津高　防災理解深め

（道・道教委 2022-12-12付）

復旧の様子を説明する青田工事長（左）

道高校遠隔授業配信センター（Ｔ―ｂａｓｅ、元紺谷尊広センター長）は２日、（株）大林組札幌支店の青田晴氏による外部講師遠隔授業を上ノ国高校（佐々木雅康校長）と標津高校（渡辺幹夫校長）の生徒に配信した。青田氏は自身が携わった熊本城復旧の過程を写真などの資料を使って具体的に説明。参加生徒は、最新の技術を活用した工事現場の実際について理解を深めた。

　青田氏は現在、北広島市で建設中のボールパークの内外装を担当している。

遠隔授業は防災への意識高揚を目的に開催。上ノ国高の２年生１２人、標津高の３年生３２人の計生徒４４人が参加した。

　当日は同センターの吉嶺茂樹教諭と青田氏による対話形式での授業を実施した。

　青田氏は熊本城の歴史について触れたあと、復旧工事の概要について説明。

　石垣を解体する際には「石垣は重要文化財。石も特別なものなので、丁寧に取り外す必要がある。危険を避けるため無人の重機で解体したあと、石の一つ一つに番号を付けていった」と細やかな作業が必要だったことを伝えた。

　工事の課題として①一本石垣を崩壊させずに櫓を解体する②台風の前までに櫓を下から支える③安全に櫓を解体する―の３点を挙げ、そのために講じた対策を紹介。借り受け架台と構台の位置合わせでは、点の集合となる点群データや構造物等を立体で表すＢＩＭデータなどの最新の技術を使い、安全に作業を進めたことを伝えた。

(道・道教委 2022-12-12付)