道教委 学校徴収金実態調査 市町村から端末支援 48校 教材費など費用負担減少(道・道教委 2022-12-12付)
道教委がまとめた道立高校における学校徴収金の4年度実態調査によると、学校徴収金の平均額は16万2016円で前年度と比べ249円減少していることが分かった。増額した学校は全体の49%で、道教委は新教科に対応するテキスト費や新型コロナウイルス感染症対策による経費の嵩上げなどを要因として挙げる。本年度からのBYOD端末による授業開始に当たり市町村から端末を貸与・支給された学校は48校あり、教材費をはじめ学校徴収金が低い傾向にあることが分かった。
調査は道立高校に進学した新入学生に対する学校で徴収している会費や指定物品の所要額の実態を調査・分析し、保護者負担軽減と教育環境の均衡を保つことを目的に実施した。調査対象は道立高校189校。
調査結果をみると、学校徴収金は前年度比0・2%減の16万2016円。学校間で取り扱いに差があった学校行事費を除くと0・4%減の13万6761円となった。
本年度からのBYODで、端末の機種等を指定した学校は88校で平均額は4万4866円。学校徴収金には保護者負担による端末の代金は含まれないため、道教委は保護者の実質的な負担が増加していることも考えられるとしている。
前年度と比べて学校徴収金が増額した学校は93校、減額した学校は96校とほぼ半々。増額の要因について道教委では、学習指導要領の本格実施による新教科に対応するためのテキスト費、新型コロナウイルス感染症対策や国内物価高の上昇を挙げている。
学校徴収金が減額した学校において見直しを行った費目は「教材費」が最も多く、「制服」「進路指導・生徒指導費」などと続く。
管内別の数字は学校数や市町村による支援などの要因もあり差が大きい。学校規模が大きくなるほど金額が上昇する傾向にあり、大規模校と小規模校の教材費は約2万5000円の差がある。
端末の貸与・支給など市町村の支援を受けている高校は48校で、支援のない学校と比べると学校徴収金は約1万1000円低いことが判明。項目別では教材費が約9000円ほど低くなっている。
道教委は、保護者等の経済的負担の軽減に向け、学校長集金の管理・見直しに向けた取組を要請。学校所有の端末の積極的な活用と生徒への貸与を呼びかけている。
(道・道教委 2022-12-12付)
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