オール檜山学び合いプロジェクト 授業改善講座を提供開始 檜山教育研究所が連携協力(道・道教委 2022-12-14付)
【函館発】檜山教育局の独自研修事業、オール「檜山学び合いプロジェクト」が進化しつつある。これまでオンラインで実施していた内容を一部集合形式に変更し、数学科で演習的な授業改善を学べる講座を提供し始めた。各教科の講座に力を注げるようになった背景には、檜山教育研究所(吉岡栄所長)の連携協力がある。講座の企画・運営を両者が分担して取り組むことで、さらに多様で充実した研修機会の提供が期待できる。
事業は檜山局が前年度から開始したプロジェクトで、教育実践や業務の進め方などについてオンライン上で理解を深めることができる取組。
校長会や参加者アンケート等で「指導力に定評がある」と名前が挙がった教員が講師を務めている。参加者は「45分という短時間かつ遠隔で参加しやすい」「自校や、かつて同僚だった教員が講師を務めることで興味・関心が高まる」と話すなど、意欲的に参加できる環境が好評を得ている。
これまで、各教科の指導工夫改善や学校経営、ICTの活用、初任段階教員を対象としたものなど多岐にわたる講座を定期的に用意してきた。
一方、講座は全て一度限りの実施形態だったことから、参加者に研修内容を着実に身に付けてもらおうと、11月からプロジェクトの在り方を一部変更。全国学力学習状況調査結果から管内の課題を分析し「オール檜山学び合いプロジェクトPlus~授業力UPセミナー・中学校数学編」と題し、若手教員を対象とした計4回講座に着手した。
講師を務めるのは、道教育大学附属旭川小学校の斉藤誠副校長。11月下旬に行われた講座では、国立教育政策研究所の報告書をもとに、正答率が低かった問題について授業改善の分析方法を示しつつ、数学的思考力を高めるためのポイントを解説。話し合い活動を重視した指導方法を推奨し、記述式の回答率上昇や設問の意図を理解しやすくなるなど授業改善の進め方を周知した。
第3回講座は、今回と次回の研修内容を踏まえ、プロジェクト開始以降初となる集合形式として実施する。指導計画や指導案作成など、より実践的な授業改善を学び合えるようPDCAサイクルの確立を図る演習的な要素を含む。
檜山局は、教科を中心とした講座に力を入れるようになった理由について「他機関による支援が大きい」と話す。
11月下旬に実施した「働き方改革」をテーマとした講座は、檜山局ではなく檜山教育研究所が運営。檜山局は「研究所は校長会や管内教員と強力なパイプがある」とし、指導力や実践力に定評がある講師の選定に期待ができると分析する。
研究所は今後「外部人材の活用」をテーマとした講座も運営。檜山局は、様々な機関と連携協力を進めることで「教育局では、各教科の講座に力を入れる一方、管内の様々な機関にプロジェクトを運営してもらうことで、より多様な“学び合い”の場が創出できれば」と期待を寄せる。
(道・道教委 2022-12-14付)
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