全道高校教育改善研 道教委所管事項〈上〉 基本的考え方近く周知 高校の日本語指導開始へ(道・道教委 2022-12-09付)
道教委は、第2回全道高校教育改善研究協議会(5日、オンライン開催)で各課所管事項を説明した。来年度から高校で特別の教育課程による日本語指導が可能となることから、近日中に基本的な考え方を策定することを表明。1年間の探究活動の成果を発表する探究チャレンジ・北海道(5年3月11日、北大学術交流会館で開催予定)では、道と連携し「ゼロカーボン北海道賞(仮称)」の新設を検討していることを明らかにした。
◆高校教育課
【スクール・ミッションおよびスクール・ポリシー】
スクール・ミッションの再定義については3年9月13日付教高第1428号において通知している。スクール・ミッションの変更等に係る取り扱いについては別途通知することとしているが、スクール・ミッションの期間は一定の中長期の年限とすることを基本とし設置者において適切な期間を設定することが適当であるとされていることから、5年度までの3年間の状況から各学校においてスクール・ミッションの変更が必要か否かを判断し、必要と判断した場合には6年度から変更できるよう5年度中に変更の手続き等に係る通知を発出する予定である。
ただし、全ての学校においてスクール・ミッションを変更するのではなく、学校の社会的役割等の変更が大きく見込まれる場合に変更するものであることに留意いただきたい。
なお、スクール・ミッションを変更する場合には新たなスクール・ミッションを踏まえスクール・ポリシーの見直し等の検討が必要となることに留意願う。
【教育課程の編成・実施】
▼準教科書および教材の選定・届出
各学校で準教科書および教材を選定・届出する場合は、前年度の3月末日までに、準教科書(教材)使用届の提出が必要である。届出に当たっては事前に教育局と十分連携を図り期日までに提出していただきたい。
なお準教科書(教材)使用届の区分の欄には準教科書と教材の別を記入することとなっているが、例年、準教科書と教材を区別せず、全て教材として届出を提出する学校が散見されることから準教科書と教材の用語の意義を踏まえて提出するようお願いする。
▼学校設定教科・科目の届出
各学校で学校設定教科・科目を実施する場合は実施前年度の3月15日までに、学校設定教科・科目設定届の提出が必要。届出に当たっては、事前に教育局と十分連携を図り期日までに提出していただきたい。
▼日本語の能力に応じた特別の指導
学校教育法施行規則の一部改正によって、現在、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程および特別支援学校の小学部および中学部において実施されている、特別の教育課程を編成して行う日本語指導が5年度から高校等においても実施可能となる。
このことを踏まえ「道立高校、道立中等教育学校の後期課程および道立特別支援学校の高等部における日本語の能力に応じた特別の指導に係る基本的な考え方」を策定し近日中に送付する予定。
日本語の能力に応じた特別の指導の実施については、今後送付する基本的な考え方に基づいて判断していただきたい。
【各種事業等】
◆S―TEAM教育推進事業
▼授業研究セミナー・授業改善セミナー
本セミナーの実施に当たり、授業研究チームや教科指導スペシャリストの派遣、会場校として協力いただいたことに感謝する。
本年度は5教科5会場の授業研究セミナーにおいて大学等と連携して専門的な助言を受けながら実施し、参加者からも好評を得ている。各学校においては本セミナーの参加者を中心に教科研修等を行うなど授業改善に向けた取組を継続していただきたい。
▼探究チャレンジ・北海道
実施要項については、4年6月16日付教高第649号で通知した。このたび、5年4月15日(土)、16日(日)にG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合が札幌市で開催されることを記念して、道環境生活部ゼロカーボン推進局ゼロカーボン戦略課と連携し、探究チャレンジ・北海道においてゼロカーボン北海道賞(仮称)を新たに創設する。
審査等の詳細については、今後、ゼロカーボン戦略課で決定する予定。ゼロカーボン北海道賞(仮称)受賞校等には、G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合に向けて開催される関連イベント等への派遣を検討しているので協力をお願いする。
【特別支援教育】
▼高校における特別支援教育支援員配置事業
高校における特別支援教育支援員配置事業実施要綱に基づき、第1学年を対象に実施した6月調査の結果を踏まえ、9月に新たに4校を指定。
支援員配置校については毎年2月と6月に実施している教育上特別な支援を必要としている生徒の状況および支援の状況の把握の調査結果をもとに全道的な状況を考慮した上で決定しており、支援員の配置については原則単年度であることを理解していただきたい。
支援員配置校においては、支援員が行う支援内容の取組の成果や課題について可能な限り客観的な把握・検証を行い支援内容の改善・充実に努めるとともに、教員の指導力の向上および校内の指導体制の構築に努めていただきたい。
▼進級・卒業に向けた適切な指導
教育上特別な支援を必要としている生徒に対してはチーム・ティーチングや個別指導などによるきめ細かな学習指導に努めるとともに、定期的に補習を行うなど生徒の実態に応じた様々な方策を講じていただきたい。
単位の認定に当たっては、障がいのあるなしにかかわらず授業における生徒の取組状況や課題の提出状況、補習の出席状況など個々の生徒の学習状況を十分に考慮しながら、生徒の良さを引き出すよう多面的に評価を行っていただきたい。
障がいのある生徒の指導に当たっては、個別の指導計画に基づいて適切に指導・評価を行うことや評価内容や方法について保護者にも丁寧に説明することなどについて徹底していただきたい。
保護者の理解や協力を得ながら生徒の支援に当たることができるよう、進級や卒業が心配される生徒の保護者には定期テスト終了後や各学期末等の機会を捉えて定期的に情報提供するなどして学校としての対応状況や今後の見通しを示していただきたい。
▼高校における通級による指導
5年度の通級による指導の実施予定に係る調査に協力いただき感謝する。各学校においては道教委で作成している新入生・保護者向けリーフレットを活用するなどして制度に対する理解を深め、通級による指導を必要とする生徒に対して適切に対応するようお願いする。
▼病気療養中等の生徒に対する教育保障
高校段階における入院生徒に対する教育保障体制整備事業における研究推進校連絡調整会議を10月25日(火)に実施した。研究推進校以外からもオブザーバー参加があった。会議中、どのような生徒を病気療養中の生徒として扱うのかについて、主な関心が寄せられた。対象となる生徒については、あらためて関係通知を確認していただくとともに、不明な点があれば教育局に相談願う。
【情報教育】
文部科学省において、教科「情報」を担当する教員の専門性を高めるため、様々な研修用教材・講義動画等を高校情報科に関する特設ページで公開しているほか、「情報Ⅰ」のポイントを分かりやすく解説した授業動画を11月から公開している。また、5年3月からは、文科省教科調査官の監修のもと、NHK高校講座「情報Ⅰ」の放送が開始される予定。こうした資料等の活用について、積極的に検討していいただきたい。
今後、GIGAスクール構想による1人1台端末の環境のもとで学んだ高い情報活用能力を有した生徒が高校に入学してくることも想定される。必履修科目である「情報Ⅰ」に加え、さらに学びたい生徒のために、より高度な内容を取り扱う「情報Ⅱ」の開設についても検討をお願いする。
【見学旅行の適切な実施】
4年度における高校等の見学旅行については4月14日付教高第125号通知で旅行先における感染状況を踏まえ、適切に対応するようお願いしている。今後も引き続き見学旅行等の旅行・集団宿泊的行事についてはその教育的意義や生徒の心情等を配慮し、感染症対策の徹底を図り可能な限り実施するようお願いする。
見学旅行中の感染事例が増えていることから旅行前の生徒全員の健康チェックを徹底し、濃厚接触者に該当する生徒や体調不良の生徒が見学旅行に参加できる状況にあるか適切に見極めるようお願いする。また、現地で陽性者が出た際の対応について事前にシミュレーションを行い、その内容について保護者と共通理解を図るようお願いする。
【就職指導】
▽5年3月公立高校卒業予定者の就職内定状況(10月末現在道教委調査)
・就職希望生徒数=5589人(前年同月6399人)
・就職内定生徒数=3385人(同3719人)
・就職未内定生徒数=2204人(同2680人)
・就職内定率=60・6%(同58・1%)
前年同月と比較すると、就職内定率が2・5ポイント上回る状況である。11月1日以降は生徒の企業への応募・推薦は1人2社まで認められており、就職希望者の受験機会が多くなることが予想されることから求人票の比較や応募する企業への事前見学などの企業研究を促し入社後のミスマッチが少なくなるよう指導していただきたい。
【キャリア教育】
社会における仕事内容や求められる人材等も大きく変化していることから、大学や企業と連携して企業の課題解決に取り組む探究活動やキャリアガイダンスなどの取組を通して生徒の進路の実現に結び付けることが重要となる。
各学校においては「総合的な探究の時間」の授業で、インターンシップを職業や自己の進路に関する課題を設定した探究活動に位置付けて実施したり、大学等の専門機関において実施するアカデミック・インターンシップを推進するなどして、キャリア教育の充実を図るようお願いする。
また、インターンシップを行う場合には、受け入れ企業と連携した事前指導の充実を図ることや、インターンシップの意義や目的について教員および生徒に理解させることによって一層効果的なインターンシップを実施していただきたい。
【単位制の課程における教育課程に関する情報の公表等】
3年4月5日付教高第23号「学校教育法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について」で通知したとおり、単位制による課程を置く高校の設置者は、当該高校の単位制の課程に係る教育課程に関する情報を公表するよう定められた。
公表する情報としては教育課程表が想定されており、入学年次にかかわらず履修可能な科目や生徒による選択が可能な科目が分かるようにすること。また、入学年次にかかわらず履修できる科目数が限定的である教育課程を編成している高校等については教育課程の見直しが求められていることに留意願う。
単位制高校の特色としては自分の学習計画に基づいて興味・関心等に応じた科目を選択し学習できることや、学年の区分がなく自分のペースで学習に取り組むことができることなどが挙げられる。
しかしながら調査の結果からは4年度入学者の教育課程において学校によっては入学年次にかかわらず履修できる科目を開設していない状況も見られる。
単位制の高校においては、5年度入学生の教育課程を編成する際には単位制の制度趣旨に照らしたものとなるようにすること。
【学校運営費等】
学校運営費に係るヒヤリング要望について現在精査中。今後、予算の範囲内で対応予定である。高騰している電気料金および燃料費については、第3回全道代表高校長研究協議会において予算確保に向け協議を進めていることを知らせたが、11月末現在分から実施している決算見込額調査の結果等も踏まえ、引き続き協議を進める予定。今後の方向性が明らかになり次第、あらためてお知らせする。
◆学力向上推進課
【公立高校入学者選抜等】
▼入学者選抜業務における留意事項
▽英語の聞き取りテスト
放送設備やCDラジカセのトラブル等はどの学校でも起こり得ることと考えており各学校においては放送機器や音量の点検などを入念に行っていただきたい。
放送機器の音量調整の実施期間は、5年2月1日(水)から2月14日(火)までとしているが、その後も学力検査の前日や当日、追検査日の前日や当日の点検を確実に実施していただきたい。
放送機器の突発的な不具合など不測の事態が起こった際、適切に対応できるようあらかじめ11月8日付教学向第792号通知によって送付した「令和5年度(2023年度)道立高校入学者選抜学力検査等実施要領」の対応例を教職員全員で確認していただきたい。
▽入学者選抜における危機管理
10月28日付教学向第766号通知に基づき、適切に対応していただきたい。5年度入選においては、昨今の社会情勢を踏まえ、弾道ミサイル発射に係る全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達があった場合の対応例について掲載したことに留意願う。
▼出願における配慮事項
▽東日本大震災により被災した生徒の出願
・10月24日付教学向第747号通知「東日本大震災により被災した生徒の道立高校入学者選抜への出願について」に基づき、適切に対応していただきたい。
▽特別な配慮を必要とする生徒の出願
出願者および保護者が安心して出願することができるよう協議は可能な限り出願前に終えることが望ましい。協議には時間がかかる場合もあるので中学校から相談があれば早めに教育局に相談していただきたい。
▼入学者選抜業務におけるミスの防止
学力検査の適切な実施に向け、各学校で作成している入学者選抜実施マニュアル等の見直しや改善を確実に実施していただきたい。
▼新型コロナウイルス感染症に係る対応
12月上旬に通知するので、適切に対応していただきたい。
▼定員内不合格
12月1日付教学向第853号通知を踏まえ、出願者数が募集人員に満たない場合は特別の支障がない限り全員を入学させるよう特段の留意をお願いする。
▼入学者選抜報告システムへの切替に係る対応
5年度入学者選抜から、5年度道立高校入学者選抜の手引にあるとおり入学者選抜報告システムを活用した報告を行うこととしている。
前年度までの報告様式から一部変更になっている項目等もあるが、学校においては前年度の報告内容を踏まえるとともに、12月上旬に送付予定の入学者選抜報告システム操作マニュアルに基づき、適切に対応いただきたい。
▼学校裁量に係る事項
5年度入学者選抜における学校裁量に係る事項の内容の報告については、12月9日(金)に学力向上推進課ウェブページに掲載する予定。
▼学力検査の実施に係る変更事項
前年度からの主な変更事項については、つぎのとおりとなっているので、5年度道立高校入学者選抜学力検査等実施要領においてあらためて確認をお願いする。
①検査時間中は常時換気を行うこととし、難しい場合は、各教科の検査終了ごとに、可能な限り検査室および廊下等の全ての窓を長く開放することが望ましいこと。
②検査当日の朝および各教科の検査前に行う本人確認においては、受検者が身に着けているマスクを一斉に外すよう指示しても差し支えないこと。
③各教科の検査における問題用紙および解答用紙は、前から順送りで配布すること。
その他の事項についても、5年度道立高校入学者選抜学力検査等実施要領を活用して、遺漏なく公正かつ厳正に学力検査および採点等に係る業務を実施していただきたい。
▼第5部英語に係る聞き取りテストにおいて機器トラブル等があった場合の採点の取り扱い
4年度入学者選抜では学力検査の第5部英語において英語の聞き取りテストを放送機器のトラブル等によって放送の途中で中止した場合は当該の第1問全体を採点の対象から削除することとしていたが、英語の聞き取りテストの放送を途中で中止した場合であってもその時点までの受検者の解答状況を反映させるよう5年度入学者選抜から採点の取り扱いについて一部変更し、第1問の問題のうち成立している問いまでは採点の対象とした。
なお、このことも含め、英語の聞き取りテストの一部または全部を中止した場合は5年度道立高校入学者選抜学力検査等実施要領によって対応をお願いする。
▼入学者選抜における警備体制の強化
前年度同様、推薦入学者選抜および一般入学者選抜等における学力検査および面接等の実施日においては受検者の入退場する時間帯に不審者の侵入を防止するため校舎出入り口に職員を配置し、それ以外の時間帯は出入り口を施錠する対応をお願いする。
このことについては5年1月中旬に送付予定の通知「道立高校入学者選抜等における警備体制の強化について」に基づき適切に対応していただきたい。
【各種事業等】
▼道高校学習状況等調査およびCBA学力テストの実施
学習状況等調査について、例年どおり、1年生(中等教育学校は4年次)全員を調査対象としているので2月中旬から3月までの間で適切に実施していただきたい。なお本年度は本調査における質問項目を改定したところ。また、本調査をグーグルフォームを活用した回答方法に変更した。各学校において適切に対応していただきたい。
CBA学力テストについては、例年どおり、2月中旬から3月に実施することとしている。なお、本年度からデータの送受信については、グーグルクラスルームによる方法に変更するため、各学校において対応をお願いする。
道教委独自のCBA学力テストのみを高校生のための学びの基礎診断の測定ツールとして活用する学校においては、前年度から高校2年生用の学力テストを作成しているので活用していただきたい。
▼高校2年生向けCBA学力テストの作成
高校学習指導要領の年次進行での実施を踏まえ、5年度以降の高校2年生が受験するCBA学力テストについて作成を開始する。作成に係る改善委員の委嘱に当たり、各学校の協力によって国語、数学および英語の3教科についてC、BおよびAの3モデルで計27人の道立高校教諭に快諾をいただいた。12月下旬をめどに、オンラインによる改善委員会議を行うとしている。会議の詳細等については後日連絡を行うので改善委員の本会議の出席について配意をお願いする。
【小・中・高の12年間を見通した学力の向上の取組】
▼4年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書
小学校や中学校で実施した全国学力・学習状況調査の北海道版結果報告書を11月に取りまとめた。各管内や市町村ごとの小中学生の学力の現状に加え、本年度から新たに公立高校入学者選抜学力検査を踏まえた中学校や高校の授業の在り方を入学者選抜学力検査を実施した5教科ごとに取りまとめた。また、国語、算数・数学、理科の元国立教育政策研究所の学力調査官に依頼し、北海道の小中学生の学力の現状を踏まえた授業改善の方策について執筆いただいた。
▼4年度高校教育課程編成・実施の手引
総則の中で「北海道高校“未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業”」において取り組んでいる学力テストの状況を踏まえて、高校における国語や数学、英語の概況と課題ならびに改善の方向性を掲載したほか、本年度新たに「中学校教育までの学習の成果との接続について」の章を設け、高校における国語科、地理歴史科、公民科、数学科、理科、外国語科の各教科における小学校から高校までの系統的な指導を行う上での留意事項などを掲載した。
▼報告書や手引を活用したカリキュラム・マネジメントの推進
各学校においてカリキュラム・マネジメントの観点から中学校教育までの児童生徒の状況を踏まえた教育課程の見直しや日常の授業改善に向けた参考資料として、全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書や高校教育課程編成・実施の手引を積極的に活用していただきたい。
◆ICT教育推進課
【道立学校における1人1台端末の活用状況】
協力いただいた調査では4年8月末時点において半数以上の教科で基本的に毎時間利用している学校が約25%にとどまっていたことから、端末の活用を「当たり前」のこととし、生徒自身がICTを自由な発想で活用できるような授業の実施に向けて工夫改善に取り組むようお願いした。
各学校においては以下の例を参考に全ての教科で基本的に毎時間、生徒がICTを活用する機会を設定するなど、主体的・対話的で深い学びの視点による授業改善サイクルにおいて、教材・教具として常にICTの活用を選択肢に含め授業等を実施するようお願いする。
▼学校全体でICTを活用した授業を推進する例(教科によらず実施可能な取組)
▽授業の目標や身に付けさせたい資質・能力、評価規準および評価方法を授業前にクラウドで提示する
▽クラウドでワークシートを配布し、授業前に生徒が予習した内容を記載し、授業後に振り返りを記入することで自分の変容を確認する
▽用語の意味や中学校での既習事項など、授業前に確認できることについてフォームを活用した小テストを実施する
▽生徒が自分の意見をクラウド上に入力し、クラス全体で互いの意見を共有した上で話し合い、さらに考えを深める活動を実施する
▽授業後に、各自が授業の内容をまとめたものをクラウドで共有し、つぎの時間に振り返りを行い、定着を図る活動を実施する
本調査結果を踏まえ、当課と教育局高校班が連携し1人1台端末の活用に関する各学校の課題に応じた支援を各管内で12月中に実施するので積極的に参加いただきたい。
▽「ICT Short Session」
管内の道立学校の管理職やICT担当者等をミートでつなぎ、授業等における1人1台端末活用の「普段使い」の実現に向けて、調査結果や課題を共有し、先進的な取組を行っている学校の実践例の紹介や情報提供等を行う。
▽「ICT活用ベーシック操作校内研修」
ICT活用に苦手意識を持っている先生を対象として、クラウドサービスの初歩的な操作方法に関する説明・演習等を行う。
小・中学校においては、2年度から端末を活用した授業が進められている。中学校において端末を活用して学習した生徒が高校に入学してきていることから、各高校においては、近隣の小・中学校における端末を活用した授業の状況を把握し、生徒の学びが円滑に接続されるよう授業改善に努めていただきたい。
【校内研修の充実】
各学校においてICT活用に関する課題を明らかにするとともに、その解決に向けICT活用ポータルサイトのコンテンツを活用した校内研修など、具体的な取組を進めていただきたい。
また、校内研修の実施に向けて困り事がある場合はICT活用サポートデスクに相談いただきたい。
▽「校内研修プラン」
ICT活用ポータルサイトのコンテンツを活用した研修プランを作成。
▽「みんなで研修プログラム」
情報教育に関するオンライン研修プログラムで10テーマを作成。オンデマンド研修映像(動画は10分程度)、研修用スライド資料で構成。
▽「いつでも研修プログラム」
主にグーグルワークスペースフォーエデュケーションのアプリの操作に関するオンライン研修。プログラムで8テーマを作成(今後随時更新)。オンデマンド研修映像、研修用スライド資料、操作画面動画で構成。これらのコンテンツは教員の個人研修にも活用できることから全ての教職員に周知願う。
【道立学校ICT活用情報交換グループ】
学校の担当者からICT活用に関する他校の情報を知りたいとの要望が上げられたことから、グーグルクラスルームを活用した情報交換グループを開設している。より活発な情報交換が行われるよう引き続き、全ての教職員に周知いただき、ICT活用に関し他校との情報共有や好事例の発信などに活用いただきたい。
【GIGAスクール運営支援センター整備事業】
ICTの利活用に関するトラブル等が発生した場合についてはICT活用ヘルプデスク等体制イメージ図のとおり本事業のヘルプデスク「GIGAトラブル相談センター」を1次窓口として連絡するよう引き続き全ての教職員に周知をお願いする。
▽主な問い合わせ事例
・グーグルワークスペースの操作方法が分からない
・ワイファイにつながらない
・クロームブックのOSのアップデート方法が分からない
解決が図られたトラブル事例などFAQ方式で情報共有を行うサイトを開設し、新着情報、お問い合わせランキングを随時更新しているので積極的に活用していただきたい。
【北海道教育情報通信ネットワーク(スクールネット)・校内情報通信ネットワーク】
スクールネットは、現行契約が5年2月末日をもって期間満了となり、5年3月から新たなスクールネットを提供する。9月30日に開催した更新概要等の説明会において寄せられた質疑に関しては、4年11月16日付で回答を送付したので、教職員に周知をお願いする。
▽主な質疑応答
・現行のメールアドレスは変更されるのか。→現行アクティブメールアドレスをそのままGメールに引き継ぐ。なお、1月中旬から2月中旬までの間は、アクティブメールへ届くメールがGメールに自動で転送される。
・校務系端末でウェブ会議アプリケーションは利用できるか。→新たなスクールネット移行後にウェブフィルタリングを見直し、ズーム、ウェベックスといった主要なウェブ会議アプリケーションの利用を可能とする。
・移行作業に関して休日や放課後の勤務時間外での作業を行わざるを得ない場合、勤務管理上の対応はどのようにすべきか。→時間外や週休日での作業が生じる場合には、勤務時間のスライドや週休日の割り振り変更などによって職員の負担軽減に配慮いただくようお願いする。
移行に当たってはメールの移行や端末の設定変更など、学校において作業が生ずることとなるが、移行作業詳細に関する説明会を事前に開催する予定なので理解の上協力をお願いする。
公開ホームページに関しては、業務平準化の観点から今回の移行期ではなく別途5年度に新たなCMSへの移行を行うスケジュールを想定している。関連する取り扱いなどが具体化した段階であらためて情報提供したい。
2年度に整備された新ネットワークへの移行が行われない場合には5年3月以降校務支援システムや電子届出システムなどのサービス利用ができなくなり、学校運営に多大な影響が見込まれることから新ネットワークへの移行を年内をめどに完了するよう計画的に作業を進めていただきたい。
なお、作業の際には、GIGAトラブル相談センターヘルプデスクを有効活用願う。
【情報セキュリティ対策】
本年度からBYOD端末の活用が始まりより高い情報セキュリティー対策が求められている。道教委情報セキュリティ対策基準などの内容について今一度確認の上あらためて所属内で周知するなど職員の意識啓発を図るようお願いする。
10月に複数の学校において不審なメールに記載されたウェブページにアクセスしIDおよびパスワードを安易に入力した事案の報告があった。
差出人が不明なメールや内容が不自然なメールについては添付ファイルの開封やURLをクリックせず、削除することなどについて職員にあらためて徹底をお願いする。
本年度に情報セキュリティアドバイザー業務で訪問した学校では校務用データのバックアップが正常に行われていない、校内ファイルサーバのウイルス対策ソフトが更新されていないなどの状況が見受けられたことから各学校でも注意いただくようお願いする。
【道立学校校務支援システム】
新校務支援システムについては、道立学校校務支援システム運用ポータルサイトにヘルプデスクで受け付けた学校からの主な質問等の回答をまとめたFAQのほか、システムのメンテナンスのための計画停止や急遽発生した不具合への対応等についても掲載し随時更新することとしているので参照願いたい。
(道・道教委 2022-12-09付)
その他の記事( 道・道教委)
高校づくり指針意見聞く会〈宗谷〉 自治体の将来見据えて CS導入へ地学協働発信を
【稚内発】道教委は11月下旬、「これからの高校づくりに関する指針」改定版素案に係る意見を聞く会(宗谷管内)をオンライン開催した=写真=。出席した管内市町村教委の教育長などからは、地域の実情...(2022-12-12) 全て読む
道教委 学校徴収金実態調査 市町村から端末支援 48校 教材費など費用負担減少
道教委がまとめた道立高校における学校徴収金の4年度実態調査によると、学校徴収金の平均額は16万2016円で前年度と比べ249円減少していることが分かった。増額した学校は全体の49%で、道教...(2022-12-12) 全て読む
道教委 中学校授業実践セミナー ICT活用し課題解決 北広島西部中 保体授業公開等
道教委は11月下旬、北広島市立西部中学校(小森享校長)で中学校授業実践セミナーを実施した。空知、石狩、後志管内の中学校教諭25人が参加。授業や研究協議、ワークショップを通じて、実践的な研修...(2022-12-12) 全て読む
Pick Up No.1 道・道教委
◆ヤングケアラー市町村の支援体制を 道は4月、北海道ケアラー支援条例を施行した。都道府県では埼玉、茨城に次ぐ3番目。先行例が少ない中、施策の具体を定めた「ケアラー支援推進計画」(仮称)の...(2022-12-12) 全て読む
T―base技術者が授業 熊本城復旧工事を学ぶ 上ノ国高、標津高 防災理解深め
道高校遠隔授業配信センター(T―base、元紺谷尊広センター長)は2日、(株)大林組札幌支店の青田晴氏による外部講師遠隔授業を上ノ国高校(佐々木雅康校長)と標津高校(渡辺幹夫校長)の生徒に...(2022-12-12) 全て読む
5年度予算概算要求基本方針 知事選控え骨格編成 基本経費や感染症対策など 道教委
道教委は7日の教育委員会会議で5年度予算概算要求の基本方針を決定した。4年に1度の知事・道議会議員の改選期を迎えるため骨格予算となることから人件費や庁舎の維持管理などの基本的経費や新型コロ...(2022-12-09) 全て読む
渡島局 学力向上へ学びのDX事業 上磯高に中高教員派遣 異校種が連携し授業改善
【函館発】渡島教育局は、ICTを活用した学びのDX事業・渡島版学力向上プロジェクトを立ち上げた。前年度、道教委における同事業の推進校として指定を受けた上磯高校(藤井浩之校長)に、優れた実践...(2022-12-09) 全て読む
新規学卒者3年以内の離職率 高卒41%、大卒34% 全て微減 短大等は全国下回る
道労働局は、道内の新規学卒者の離職状況を公表した。平成31年3月卒業者が3年以内に離職した割合は、高卒が41・6%、短大等卒が41・5%、大卒が33・9%。いずれも前年より離職率が微減し、...(2022-12-09) 全て読む
文科省 改訂生徒指導提要を公表 チーム学校、いじめ対応充実 2軸3類4層で構造示す
文部科学省は6日、生徒指導提要(改訂版)を公表した。12年ぶりの改訂でチーム学校による生徒指導体制やいじめ対応に関する記載を大幅に充実。時間軸、対象、課題の高低の観点から生徒指導の構造を2...(2022-12-08) 全て読む
道教委 教育の魅力化で地方創生 学級減は改革の好機! 中教審の岩本委員が対談
道教委と道高校遠隔授業配信センターは6日、有朋高校とオンラインで教育の魅力化による地方創生フォーラムを開いた。中教審委員の岩本悠氏と同センター長の元紺谷尊広氏が対談。岩本氏は小規模校の魅力...(2022-12-08) 全て読む