札幌市学校保健会が研究大会 より良い自己実現へ 4部会の実践通して研鑚(札幌市 2022-12-16付)
札幌市学校保健会研究大会
札幌市学校保健会(多米淳会長)は10日、ホテルライフォート札幌で第38回研究大会を開催した=写真=。参集、オンラインを合わせて約70人が参加。「健康教育」「地域保健」「心の教育」「保健管理」の4部会がそれぞれの実践・研究内容を報告し、子どもたち一人ひとりのウェルビーイング実現に向けた取組について研鑚を積んだ。
昭和49年に発足した同会は、市学校医協議会や市PTA協議会、市学校給食栄養士会など14の団体で構成。札幌市の学校保健の発展向上および児童生徒の健康な生活の構築を目的に活動している。
具体的な事業として、全国の保健活動の調査・交流事業などを進めているほか、年に1度研修会と研究大会を開催している。
研究主題は「児童生徒自らが健康を創りだす実践力の育成~健全な自尊感情と確かな知識を育む健康教育」。本年度は5年次研究の3年次に当たる。子どもたち一人ひとりのウェルビーイングを目指すために「健康教育」「地域保健」「心の教育」「保健管理」の4部会に分かれて、それぞれの立場から可能な取組を研鑚している。
開会式では、多米会長があいさつ。今冬に予見されている新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ感染症の同時流行に懸念を示し、家庭や職場を問わず感染対策の継続を要請した。
札幌市立緑丘小学校の丸山悠教諭による研究概要説明に続き、札幌市学校給食栄養士会の千葉直美会長が「早寝・早起き・朝ごはん」、学校眼科医で川沿眼科の天野珠美院長が「近視問題」、札苗北小学校の久保幸範校長が「コミュニケーション能力」、前田中央小学校の小菅猛雄校長が「学校と学校医等との連携」についてそれぞれ説明した。
千葉会長は、朝食摂取の有無と起床・就寝時刻の相関関係に触れ、望ましい生活リズムの定着・向上に向けて家庭との連携深化の必要性を説いた。
天野院長は、GIGAスクール環境下における子どもの視力低下問題を取り上げ、他国の近視対策を例示し、将来にわたって自らの目を守るための生活習慣の見直しを訴えた。
久保校長は、不登校児童生徒の増加や自己肯定感の低さなどといった課題に言及し「子どもたちの悩みや困りを受け止めることができる学校の体制づくりが重要」と述べた。
小菅校長は、学校保健委員会の開催状況や保健だよりにおける学校医からの話題の掲載状況を示し「保護者・地域への積極的な情報発信が、子どもたち一人ひとりのウェルビーイングにつながる」と呼びかけた。
このあと、藤女子大学大学院の庄井良信教授が、6日に示された生徒指導提要の改訂内容に触れながら、ウェルビーイングの支援の在り方などについて説明した。
(札幌市 2022-12-16付)
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