道教委 学校力向上総合実践事業 ICT活用 校種越え交流を 小・中校長、新保氏が鼎談
(道・道教委 2022-12-22付)

 道教委は20日、第2回学校力向上に関する総合実践事業全道協議会をオンラインで開催した。網走市立網走小学校の吉田昌広校長、北広島市立東部中学校の佐藤直己校長がICTの活用事例を発表したほか、NPO法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長を交え鼎談を実施。校種を越えて活用を交流する重要性を確認した。

 協議会は、事業の中核校・指定校の校長等が包括的な学校改善の方策に関する協議を行い事業実施上の課題や取組状況、成果などの情報を共有し、全道の小・中学校の向上に資することがねらい。

 札幌市内の道第二水産ビルを主会場としてオンラインで開催し、指定地域の中核校・指定校の校長や教育委員会職員ら約160人が参加した。

 はじめに網走小の吉田校長が「学校経営のハイブリッド化“質と効率の追求”」、東部中の佐藤校長が「1人1台端末を効果的に活用した取組」と題して発表。授業改善、日常の活用、業務改善の3つの視点からICTの活用事例を伝えた。

 続いて新保理事長と共に鼎談を実施。吉田校長は、教科や単元の特質を踏まえICTを効果的に活用することが重要とし、児童のタイピング能力が表現する力に大きく影響していると指摘。業務改善を進める上でICTのみならず学校全体のチーム力の重要性を説き「人間力が根底にあることを大切にしながら改革に取り組むことが大切」と述べた。

 佐藤校長は、ICT化を進めるため失敗を恐れずに挑戦する「トライ&エラー」の精神の重要性を挙げ、世代を超え学校全体でICT活用指導力を高める校長の役割を指摘。管理職自身がICTに積極的に関わる姿勢の大切さも示した。

 新保理事長は、校種を越え授業の視察や交流を推進するよう提案し「ゆくゆくは北海道全体として幼稚園、小・中学校、高校、特別支援学校で交流することも大事なポイントになる」と述べた。

 グループで学校の取組や課題を協議したあと、新保理事長が講話。Society5・0の到来やグローバル化の進展を踏まえ、子どもたち自身が幸福に生きていく力を育むため学校の改革に取り組む必要性を強調した。

 「GIGAスクール構想は学制の公布、敗戦後の教育の民主化に続く日本の教育の大転換点。学校全体の日常が変わるということを社会全体に理解してもらうことが必要」と述べ、家庭や地域に情報を発信し、対話する姿勢の重要性を指摘。加えて「学校評価や学力調査など引き続き自分たちの取組を点検して取組を進めることが非常に重要」と述べ、様々な視点で学校を見直す必要性を示した。

(道・道教委 2022-12-22付)

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