第28期道産業教育審議会が答申手交 企業等と連携した教育を 外部の人的・物的資源活用(道・道教委 2022-12-27付)
左から岡部会長、倉本教育長、明田川副会長
第28期道産業教育審議会(会長・岡部善平小樽商大教授)は23日、道教委の倉本博史教育長に答申「新時代に対応した資質・能力を育成する本道産業教育の在り方について」を手交した。急激な社会の変化に対応するため、最先端の技術を有する企業や大学、研究機関等と連携・協働した教育を求め、無理なく日常的に連携できる学校体制づくりなどを提言。倉本教育長は「しっかりと答申を踏まえ、本道産業教育に力を注いでいきたい」と述べた。
同審議会は、2年12月に道教委から「新時代に対応した資質・能力を育成する本道産業教育の在り方について」諮問を受け①探究的な学びを通して地域創生に貢献できる人材育成に資する産業教育②地域産業界と高校が一体となって社会に開かれた教育課程を推進する産業教育―の2つの観点から、課題や課題解決の方策を審議してきた。
2年間にわたる審議の結果、課題を①外部連携の充実②専門性を有する教員の確保③教育環境の充実・デジタル化への対応④柔軟な会計予算―の4点に整理。
課題解決の方策として、①では、最先端の技術を有する企業や大学、研究機関等と連携・協働した教育を求め、無理なく日常的に連携できるよう学校全体の取組とする校内体制の構築や、学校と地域をつなぐコーディネーターの確保、専門高校フューチャープロジェクトなどの地域や企業等と連携した事業成果の発信・普及を掲げた。
②では、教員免許を取得できる大学への専門高校の魅力の周知や、社会人を教員として採用できる特別免許状や臨時免許状の積極的な活用、国家資格を取得している教員の処遇改善などを掲げた。
③では、遠隔システムやウェブ会議システムなどを活用し、資格取得に係る専門教科の授業をオンラインで配信する仕組みや、企業等と連携した施設・設備の共同利用などを挙げた。
④では、産業教育で欠かせない実習等で使う施設・設備が故障しても予算科目の縛りから専門の業者に修理を依頼することができないことなどを踏まえ、会計制度の在り方について検討を進めるなど、会計予算の面からも専門高校の支援に努めていくことが重要とした。
この日は、岡部会長と明田川知美副会長(道武蔵女子短大准教授)が道教委教育長室を訪れ、倉本教育長と高校教育課の山城宏一課長、岡本浩一課長補佐が応対した。
岡部会長が倉本教育長に答申を手交した。
岡部会長は「生徒たちが夢と希望を持って本道の地域産業の発展に資する産業教育を学べるよう、この答申が一助になれば」と。倉本教育長は「来年1月26日の教育委員会で報告し、道立高校等に周知するとともに、答申をしっかりと踏まえた産業教育に力を注いでいきたい」と話した。
(道・道教委 2022-12-27付)
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