道のふるさと納税返礼品に 高校生の開発商品登録 道教委がモデル事業開始へ
(道・道教委 2023-01-24付)

 道教委は道立高校ふるさと納税返礼品活用モデル事業(仮称)の開始を計画している。高校生が企業等と連携して企画・開発した商品を道のふるさと納税の返礼品として登録する試みで、登録する商品は道立学校3校から3品程度を想定しており、早ければ1月中に決定する予定となっている。

 総務省の調査によると、ふるさと納税の全国の受け入れ件数・受け入れ額は平成20年度の5万4000件の81・4億円から徐々に増加し、3年度は4447万3000件の8302億円となっている。

 同事業は昨年8月に開催した第1回道総合教育会議における議論を踏まえて検討を開始した新規事業。地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的・体験的な学習活動を通し、地域産業をはじめ経済社会の発展を担う人材として必要な資質・能力の育成を図ることがねらい。

 登録する商品は、これまでに高校生が企画・開発した既存の商品などを活用する。協力する製造業者の在庫や生産力などを踏まえて数量や受注生産の手法を検討する。

 登録後は高校生による学校生産物のPR活動を行うほか、納税者に謝意を示す方法についても検討。職業学科の科目や総合的な探究の時間などの授業で取り上げる。商品の登録先は「ふるさとチョイス」「楽天ふるさと納税」の2つを想定している。

 道内では同モデル事業のほか、地域との連携・協働体制を確立して商品開発に取り組んでいる高校が多く存在する。

 千歳高校では、商業教育を学ぶ部活動「BSC(ビジネススタディクラブ)」の一環として地元企業と連携したギョーザ商品を開発し、千歳市のふるさと納税の返礼品に採用された。

 本別高校では、町の名産品のマメなどを使用したレトルトカレーを地元農協の協力を得て開発。3年度から商品化し、本別町のふるさと納税の返礼品になっている。

 夕張高校では、地域の特産品のパッケージデザインを考案。夕張市のふるさと納税の返礼品として採用されている。

(道・道教委 2023-01-24付)

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