副校長・教頭の時間外勤務　ほぼ全月で４５時間以上　高校６、９月増　部活動等要因か

（道・道教委 2023-01-27付）

平均時間外在校等時間（クリックすると拡大表示されます）

　道教委は道立学校の教育職員に係る時間外在校等時間の職種別の状況をまとめた。４年度上半期における副校長・教頭は多くの月で前年度から減少した一方、高校では８月以外、特別支援学校では全ての月で北海道アクション・プランが示す目標値の４５時間を上回った。高校の主幹教諭・一般教諭は６月と９月で増加傾向にある。道教委は考えられる要因として、新型コロナウイルス感染症対策の緩和による部活動や移動の時間の増加を挙げている。

　２５日の学校における働き方改革促進会議で示したもの。

　対象は道立の高校・中等教育学校１９２校、特別支援学校６７校。対象職員は校長、副校長、教頭、主幹教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、実習助手、寄宿舎指導員などの教育職員で、事務長や事務主任などの行政職は除く。

　教育職員全体の状況をみると、高校は５、６、９月、特別支援学校は４月を除く全ての月で時間外在校等時間が増加している。

　校長は全ての月で３０時間を下回った一方で、副校長・教頭は高校の８月を除く全ての月で４５時間以上となった。

　主幹教諭・教諭は高校の６、９月で増加傾向。特別支援学校では４月を除く全ての月で増加したものの、前年度と同様全ての月で４５時間を下回っている。

　養護教諭、栄養教諭、実習助手、宿舎指導員など他の職種は高校・特別支援学校いずれも全ての月で４５時間以下となった。

　特別支援学校の副校長・教頭の時間外在校等時間が多い理由について道教委は「職員数が多く、勤務管理や指導助言に時間を要する」「トラブル等を含む対外的対応」「スクールバスに乗車する児童生徒の乗車管理や寄宿舎に関する細かな業務」などが考えられると分析している。

　道教委は３年度から「未来の教頭応援プロジェクト」を設置。学校への調査業務の見直し、添付ファイルの一括送信化、スクールロイヤーの配置など教頭を支援するための取組を進めている。

(道・道教委 2023-01-27付)