高校づくり指針改定へ最終審議　“特例”削除　「地域連携校」に　再編要件見直しへ委員賛意

（道・道教委 2023-01-26付）

教育推進会議高等専門部会

　道教育推進会議高校専門部会は２５日に第６回会議を開き、これからの高校づくりに関する指針改定案を審議した。地域連携特例校の名称を「地域連携校」に改称するほか「集中取組期間後も生徒数の増が見込まれない場合」としていた再編整備の要件を緩和するよう道教委が提案。委員から賛成する声が上がった。２月１６日の道議会文教委員会で記載内容を見直した改定案を報告し、３月末の教育委員会で決定する。

　指針は高校づくりの基本的な考え方と具体的な施策を示すもの。適用は８年度からだが、実施可能な施策に関しては５年度から実施する。

　昨年９月に改定版素案を公表し、パブリックコメントや各管内で実施した「意見を聞く会」、関係団体からの意見をもとに素案を修正。２５日の会議で改定版指針案を審議した。

　はじめに道教委の山城宏一高校教育課長が改定案について説明。地域連携特例校の名称については「高校の存続が特例的・時限的な印象を促し、地域における入学者確保対策にも影響を及ぼす」などの意見が寄せられたことから「地域連携校」に改称することを提案した。

　再編整備を一定期間留保する集中取組期間に関しては「短期間での判断が地方創生に悪影響を及ぼす」などの懸念の声から要件の緩和を提案。定時制課程の再編整備の要件に関しても同様の理由で記載内容を見直すよう提案した。

　委員は、全国的にも出生数が激減している現状や地域と歩む学校づくりの観点から道教委の案に賛同。「今後さらに地域の実情や実態を勘案し（高校づくりを）判断する方向性を強めてほしい」と意見した。

　教職員定数等を規定する高校標準法に関しては、少子高齢化が進む北海道の現状と乖離していると指摘。「小規模の学校でも持続可能な取組を進める必要がある。法令改正に向けたルールまで言及し指針に盛り込んでほしい」と求めた。

(道・道教委 2023-01-26付)