【解説】能力生かす配置検討が必要
(解説 2023-01-30付)

 3年6月の第204回通常国会で、国家公務員法等の一部を改正する法律が可決、成立。前年1月に廃案となった改正案から検察幹部の定年延長の特例規定を削除した。

 平均寿命の伸長や少子高齢化の進展によって「人生100年時代」と言われる中、知識、技術、経験を豊富に有する高齢期の職員を最大限に活用することが法改正のねらいだ。

 定年年齢の引き上げに伴い、来年度から60歳以降の職員の働き方は大きく変化することとなるが制度の完成は13年4月。この間定年退職者のいない年度が隔年で生じることから新規採用者数の変動を懸念する声もある。

 道教委は、教職員の年齢構成への影響や教員採用候補者選考検査の受検機会の確保に留意しつつ、学校運営に支障が生じないよう採用者数の平準化に取り組む方針を示している。また、教員志願者の懸念を払拭するため、6年度の採用予定者数は5年度と同程度であることを昨年12月に明らかにしている。

 定年引き上げに伴う自治体の定員管理の在り方をまとめた総務省の研究報告書によると、行政サービスを安定的に提供する体制を確保するために一定の新規採用者数の継続的な確保と中長期的、計画的な定員管理の必要性を示しており、職種によって年齢構成、再任用職員の任用や採用の困難性が大きく異なることから、年齢構成の偏在、技術・ノウハウの継承や採用の困難性を把握することが重要としている。

 60歳以降の職員の知識・経験を生かして配置を検討する必要性にも触れ「職員の働き方を的確に見通した上で、個々の職員の意向にも配慮し、知識や経験、能力等を最大限生かせるよう個々の職員に適した配置の検討を行う必要がある」と指摘する。

(解説 2023-01-30付)

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