札幌市　ひとり親家庭等生活調査　１８～１９歳　３割大学に　一般世帯比で大きく下回る

（札幌市 2023-02-02付）

　札幌市子ども未来局は、ひとり親家庭等の生活と意識に関するアンケート調査の結果を公表した。１８、１９歳の子どもがいる世帯に子どもの就学状況を尋ねると、およそ３割が大学に進学しており、５年前と比べて上昇した。一方で、一般世帯の大学進学率と比べると大きく下回っており、金銭面のほか、身近なロールモデルの獲得など支援が必要なことが分かった。

　１月２７日に開いた４年度第３回市子ども・子育て会議児童福祉部会ひとり親家庭等自立促進計画作業ワーキンググループの会合で示した。

　調査は、市内に居住するひとり親家庭など３３２０世帯を対象に、昨年１０、１１月に実施。母子家庭１０１６人、父子家庭１５１人、寡婦１６３人が回答した。回答率は４０・０％だった。

　１８、１９歳の子どもがいるひとり親家庭世帯の子どもの就学・就労状況をみると、「大学進学」が２９・３％で、平成２９年の前回調査から３・３ポイント上昇した。

　一方で、令和３年度学校基本調査による一般世帯の大学進学率５４・９％とは大きく乖離している。

　子どもに期待する最終学歴を尋ねると「大学」と答えた割合は、母子家庭４６・９％、父子家庭４１・１％といずれも最多だった。

　また、ひとり親の最終学歴は、母子家庭で「高校」が３７・５％で最も多く、「大学」は１０・０％にとどまった。父子家庭も同様に「高校」４６・４％、「大学」８・６％で、同局は「金銭的な支援にとどまらず、身近なロールモデルの獲得も重要」としている。

　子どもに関する悩みを尋ねると「教育・進路」と答えた割合が、小学校低学年・高学年、中学生、高校生いずれも最多で、学年が上がるにつれて上昇する傾向がみられた。次いで「発達・健康」「しつけ等」が挙がった。

　調査結果は、５年度の策定を目指す「市ひとり親家庭等自立促進計画」の基礎データとして活用する。

(札幌市 2023-02-02付)