日教弘が札幌視覚支援に寄贈 いっぱい勉強しよう 手指の巧緻性等育む教材(関係団体 2023-02-15付)
船山支部長(右)、佐古校長と代表児童
公益財団法人日本教育公務員弘済会北海道支部(船山純支部長)は10日、札幌視覚支援学校(佐古勝利校長)に対し、日教弘創立70周年記念「特別支援学校教育支援事業」の助成品を寄贈した。視覚障がいのある幼児児童生徒の手指の巧緻性や思考力などを育む教材「Th!nk w!th Hands!」一式を届けた。船山支部長が代表児童に教材を手渡し、有効な活用を願った。
日教弘は4年度、創立70周年を記念し、全国の特別支援学校で学ぶ児童生徒の教育環境充実を目的に教材等を助成する特別支援学校教育支援事業を展開。道支部は、道内の国公立私立の特別支援学校(分校・分教室を含む)75校を対象に、各校が希望する図書やICT機器、スポーツ用品等をセットにした20万円相当のパックを発送している。
同校をはじめとした道内盲学校4校は「Th!nk w!th Hands!」一式を希望した。教材は、筑波大学人間系の佐島毅准教授が開発したもの。円柱の重さが穴に入る方向を導く「重たい円柱さし」、空間・大きさ・形の認識と概念を形成する「木製パズル」、枠を手掛かりに立体・空間認知能力を育む「手でみる体積パズル」などからなる。
同校では、前身の札幌盲学校時代から佐島准教授の教材開発に協力。佐古校長は、従来の教材とは異なり「木の温もりやちょうどよい重量感などが繊細に伝わる」と評価する。教材を通して得た体験を実生活により生かすことができるツールとして「子どもたちのためにも、どうしても欲しかった。(記念事業としての寄贈は)本当にありがたい」と話した。
寄贈された教材は、幼稚部、小学部低学年の自立活動で活用。船山支部長や佐古校長らが見守る中、児童たちは歓声を上げながら、体積パズルを積み上げたり、円柱を差し込む穴を手探りしたりして楽しく学んだ。小学部の齋藤瑠吾さん(2年)は「新しい教材を使って、いっぱい勉強ができる」と笑顔を見せた。
船山支部長は「子どもたちが楽しそうに活用してくれている。教材を届けることができて良かった」と目を細めた。
同校は今後、他の盲学校と連携し、教材のより良い活用方法の確立に向けて研究を進める考え。
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教材で楽しみながら学ぶ児童たち
(関係団体 2023-02-15付)
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