全道立学校の女子トイレに　新学期から生理用品配置　モデル校の事例、近く周知

（道・道教委 2023-03-01付）

　道教委の倉本博史教育長は２月２７日の１定道議会一般質問で、新学期から全ての道立学校の女子トイレに生理用品を配置する考えを示した。１月に道立学校１１校で実施したモデル事業の成果を踏まえて決定したもの。経済的な理由で用意できなかったり、急きょ必要となったりした場合にも備えることで全ての子どもたちの心身の健康の維持、安心して学校生活を送ることができる環境の整備を図る。

　大越農子議員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁で明らかにした。

　道教委は１月に学校における生理用品の先行配置モデル事業を実施。学校規模の異なる道立高校・特別支援学校計１１校をモデル校として指定し、女子トイレの共用部分、個室、非対面で渡せるトイレ以外の場所に生理用品を配置し、使用状況や教職員の意見を集約することで効果的な配置の在り方を検討してきた。

　生徒対象のアンケート調査では生理用品を利用した全ての生徒が「今後も利用したい」と回答。教職員からも「多くの生徒が喜んでいる」「急に生理がきた生徒にとっても安心できる」など肯定的が意見が多く寄せられた。

　倉本教育長は、モデル校における成果を踏まえ「トイレ等における生理用品の配置は子どもたちが心身の健康を維持し、安心して学校生活を送るための環境整備の一環として必要」と表明。

　その上で、５年度の新学期から全ての道立学校の女子トイレに生理用品を配置する考えを示し「各道立学校において効果的な取組が進むよう支援するとともに、市町村教育委員会等にも情報を提供し、全道の学校に取組が広がるよう努めていく」と答弁した。

　生理用品の設置場所はトイレの共用部分や個室などで保健室でもこれまでと同様に生理用品を提供する。早ければ３月上旬にもモデル校における取組事例をまとめて市町村教委に情報提供し、取組の拡大を図っていく。

(道・道教委 2023-03-01付)