不審者侵入防止へ道教委　校門管理など再確認を　対応手順や具体例を周知

（道・道教委 2023-03-08付）

　道教委は３日付で通知「学校における不審者の侵入防止について」を道立学校や市町村教委など関係者に送付した。①校門・校舎入り口の管理・施錠手順②来訪者の受付手順や識別方法③児童生徒の避難や警察への通報―の３点に関して学校の危機管理マニュアルを再確認し、児童生徒の安全確保に万全を期すよう求めた。

　１日に埼玉県戸田市の中学校で刃物を持った高校生が学校内に侵入し、教員を切りつける事件が発生したことを受けた対応。容疑者は正門から校舎３階まで侵入しており、校内への侵入を許したことの改善の必要性を指摘する専門家の意見もある。

　不審者対策を含む学校安全に関して文部科学省では、危険管理マニュアルの評価・見直しのガイドラインやマニュアル作成の手引を示しているほか、警察官OBによるスクールガードリーダーの助言や巡回指導による支援を進めている。

　道教委においては、学校と家庭、地域、警察が連携して対応する危機管理の手引や『安全教育実践事例集』を作成・配布。学校に対して指導助言を行っている。

　通知では国のガイドラインや手引に基づき不審者侵入防止の観点や侵入事案発生時の対応をあらためて示しており、対応のフローチャートや不審者の判別方法、状況に応じた対応の具体例も示している。

　７日の１定道議会文教委員会ではハード面における防犯対策が取り上げられた。

　泉野将司生徒指導・学校安全課長は、平成３１年３月末時点での道内公立学校の状況として、防犯カメラの設置が２７・５％、警備員の配置が２・３％、警備会社との連絡システムが６８・４％、警察との連絡システムが１１・５％となっていると答弁。今後示される最新の国の調査結果を踏まえ道立学校で実情に応じた対策を検討するとともに、各市町村教委に対して効果的な方法を情報提供する考えを示した。

　赤根広介委員（北海道結志会）の質問に対する答弁。

(道・道教委 2023-03-08付)