帯広美術館　オンラインアート教室　ネイパル等に対象拡大　４月から事業特化の特別展

（道・道教委 2023-03-14付）

　【帯広発】道立帯広美術館は５年度、オンラインアート教室事業の実施対象を道東４管内の学校、市町村教委、道立社会教育施設等に広げる。また、４月から同事業に特化した特別展「丘の上のミュージアムとっておき１０選」を開催し、美術鑑賞の機会提供に注力。事業拡大によって同館運営の柱の一つ「地域との連携」を一層推進する。

　道教委が本年度から進めているオンラインアート教室は、道立美術館と学校をオンラインでつなぎ、遠隔地などの子どもたちに対する鑑賞機会の拡充や、美術作品への理解促進を図るもの。帯広美術館は独自に道東全域の学校を対象とし、申し込み期限を設けず通年で実施。１月下旬には社会教育事業にも対象を広げ、配信を通して美術鑑賞の機会を提供した。

　同館は５年度から、十勝・釧路・根室・オホーツクの４管内の公立学校、市町村教委、道立社会教育施設を対象に事業を展開する。道東域外からの申し込みや任意団体等からの要望にも可能な限り応えていく予定。

　具体的には、学校の授業や部活動、市町村教委主催の教職員研修や社会教育・生涯学習事業、ネイパル等の道立社会教育施設における体験講座などでの活用を想定。道立美術館および芸術館の所蔵作品６４点が印刷されたアート・カードを貸与して行う活動や、展覧会のライブ配信、美術館の役割や裏側を探る美術館探検など、要望に応じて実施内容を検討する。

　また、４月２２日から６月１１日まで、オンラインアート教室に特化した特別展「丘の上のミュージアムとっておき１０選」を開催し、観覧無料で一般公開する予定。アート・カードに選ばれた同館所蔵作品１０点を展示する。アート・カードの貸与と展覧会のライブ配信を併用し、作品の特徴を深掘りする機会を提供する。

　講義時間は原則１講義４５分程度。実施希望日の２ヵ月前末日までを申し込み期限とするが、「丘の上のミュージアムとっておき１０選」は６月１１日までの実施希望を随時受け付ける。

　野﨑弘幸館長は「当館運営の柱の一つである“地域との連携”を推進し、学校教育と社会教育の垣根を越えた取組を進めることができたら」と期待を寄せる。

(道・道教委 2023-03-14付)