財源と金額設定が課題 道教委 スポーツ指導者発掘へ調査 謝金希望8割、時間平均2286円に
(道・道教委 2023-03-15付)

 道教委は旭川市を中心としたスポーツ指導者の発掘に係るアンケート調査結果をまとめた。部活動の地域移行によって指導者となる場合、謝金を希望する回答者の割合は77%で、希望金額の平均は1時間当たり2286円。調査を実施した㈱北海道二十一世紀総合研究所は「謝金をどのような形で捻出するか、金額設定の仕方などが課題となる」と指摘する。

 スポーツ庁の委託を受けて道教委が取り組む地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクトの一環。部活動の地域移行を念頭に、旭川市を中心とした運動・スポーツ指導を担うことができる人材の発掘・把握、指導に協力する可能性や条件等を把握することを目的に実施した。回答者は旭川市スポーツ協会加盟団体など109人。

 指導している種目は屋外系、屋内系、ウインタースポーツと多岐にわたる。少数だが軽スポーツやコーディネーション、筋トレなどのコンディショニング系の指導者もいる。

 活動歴は指導可能な種目を長年続けている人が多く、指導歴も長い人が多い。小中学生を対象としている指導者が多く、運動強度としては初心者から大会レベルまで幅広い。このため「指導者の担い手となり得る人材は一定数いるものと考えられる」と分析する。

 部活動の地域移行の関心は「大変興味あり」40%、「興味あり」19%、「普通」29%、「興味なし」5%、「全く興味なし」7%。

 指導者としての協力は「可能」が26%、「条件次第で可能」が54%、「可能性なし」が20%で、条件次第で8割が指導者として協力する可能性がある。

 現在指導中の人に対する謝金の有無をみると、65%がボランティアで指導を行っている状況。一方で「協力可能」「条件次第で協力可能」と答えた人のうち、77%は謝金を希望している。

 金額の目安は「1時間当たり~2000円」が33%、「1時間当たり~5000円」が32%、「1時間当たり~1万円」が9%、「交通費程度」が9%、「その他」が18%。

 活動場所までの移動(車想定)は約7割が30分以内を希望する一方で、60分以上や道内各地といった回答もあった。希望活動時間帯は平日は夕方から夜間帯がほとんど。土日は午前中から夕方にかけてが多く、放課後に可能な人材は少なかった。このため休日の部活動の地域移行のニーズには合致する一方、平日の指導が課題と指摘している。

(道・道教委 2023-03-15付)

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