道教委 働き方改革実現本部 庁内業務の精選など検討 業務見える化、優先順位付けを(道・道教委 2023-03-16付)
道教委は14日、第2回学校における働き方改革実現本部をオンラインで開催した。本年度の働き方改革の取組状況を共有したほか、5年度の方向性として「庁内業務のスクラップ&ビルド」「学校事務の共同実施・共同事務室の設置促進」などについて検討を進める方針を説明した。意見交換では、学校全体の業務の見える化や業務の優先順位を付ける仕組みづくりの必要性が指摘され、今後の取組に生かしていくこととした。
会議は、学校における働き方改革の実現に向けた対策や取組状況の検証・改善の方策などに関する情報共有や意見交換を行うもので、平成30年度から開催している。
池野敦教育部長をはじめ道教委の幹部や教育局の局長ら約40人が出席した。
開会に当たり池野教育部長は、各学校で北海道アクション・プランに掲げる取組が進む一方、時間外在校等時間の目標値に届かない教員もいまだ多く存在している状況にあることから、学校における取組を深掘りして改善策を見いだしていく考えを示した。
また、5月から新型コロナウイルス感染症の法律上の位置付けが変わり、感染予防対策を見直しながら学校教育活動が行われる見通しを踏まえ「めまぐるしく変化する状況に適切に対応するため、道教委、市町村教委、各学校がより一層綿密に連携しながら取組を進める必要がある」と強調。働き方改革の一層の推進に向け引き続き学校や市町村教委に対する積極的な支援を呼びかけた。
続いて本年度の取組として①市町村の時間外在校等時間の公表②コアチームの設置・チェックリストの活用③好事例の収集・発信④教頭支援の取組⑤管理職マネジメント研修―の5点を説明。働き方改革のコアチーム設置率は前年度比19・7ポイント増の97・4%と大きく上昇し、学校の実情に応じた取組を推進する必要性を確認した。
来年度の方向性では、庁内業務見直しに係る調査結果を踏まえスクラップ&ビルドの観点から庁内の業務を精選していくこと、また、4年度アクション・プランの取組状況調査結果では学校事務の共同実施をしている道内市町村の割合は6・7%と全国平均の72・3%と比べて低い状況にある現状を踏まえ、他県の好事例の収集や情報提供を行うなど学校事務の共同実施および共同事務室の設置を促進する必要性を説明した。
最後に意見交換を実施。「7時間45分という勤務時間を意識して業務の優先順位を付ける仕組みが必要」「働き方改革は学校以外の業界でもやっている。進めなければ若い人が教員として入ってこなくなる」などの意見が上がった。
このほか、各教員が自らの働き方を認識して改革を進める「個の気付き」や学校全体での業務の見える化、保護者・地域住民の理解促進などの必要性が示された。
(道・道教委 2023-03-16付)
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