学校いじめ防止基本方針の説明 「分からない」保護者6割 道教委 入学式などで説明を(道・道教委 2023-03-17付)
4年度いじめに対する意識アンケート
道教委はいじめに対する意識アンケートの4年度調査結果をまとめた。学校におけるいじめ未然防止の取組を肯定的に回答した割合は教職員が96%、保護者が42%と依然として認識に差がある。学校側からの説明に対する認識は保護者、地域住民、学校関係者いずれも低下し、学校のいじめ防止基本方針の説明について保護者の59%が「分からない」と回答した。道教委は入学式など様々な機会・媒体を活用し、いじめの定義や自校の方針、いじめに対する取組を説明するよう求めている。
調査はいじめに対する認識を深め、法や条例等に基づく取組の一層の推進に向け、関係者のいじめに対する認識や理解の状況を把握するために実施しているもの。
対象は児童生徒、教職員、保護者、地域住民(学校運営協議会委員、学校評議員など)、学校関係者(学習指導員、スクール・サポート・スタッフ、スクールカウンセラー)。抽出調査で小・中・高・特の各校種から263校、約2万5920人から回答を得た。調査時点は4年12月1~23日。
法や条例に規定されるいじめの定義を「理解している」と回答した割合は教職員が60%、保護者が13%、学校のいじめ防止基本方針に関しては教職員が66%、保護者が12%となり、いずれも前年度と比べ教職員は1、2ポイント低下した反面、保護者は1、2ポイント上昇した。
学校がいじめの未然防止に取り組んでいると回答した割合は教職員が96%、保護者が42%、児童生徒が55%などで、これまでの調査と同様に認識に差がある。「分からない」との回答は保護者が54%、児童生徒が40%。
「学校はいじめの認知に向けて積極的に取り組んでいる」との設問に「とてもそう思う」と回答した割合は教職員59%、保護者10%、児童生徒35%、「そう思う」を含めると教職員97%、保護者68%、児童生徒83%だった。
いじめ防止基本方針の説明に「取り組んでいる」と回答した割合は保護者が3ポイント低下して32%、地域住民が5ポイント低下し44%、学校関係者が8ポイント低下し66%に。
いじめの認知状況(認知件数、認知ゼロなど)の説明では保護者が1ポイント低下し27%、地域住民が6ポイント低下し40%、学校関係者が11ポイント低下し62%となった。
道教委はいじめの定義や解消の要件、いじめ防止対策組織の役割など教職員の共通理解を図るため、道教委が作成したいじめ対応ガイドブック・支援ツール「コンパス」を職員会議や校内研修などで活用するよう呼びかけている。
(道・道教委 2023-03-17付)
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