平取町５年度教育行政執行方針　平取高と日常的交流を　アイヌ文化を深く等しく

（市町村 2023-03-22付）

庄野剛教育長

　【苫小牧発】平取町教委の庄野剛教育長は６日、町議会定例会で５年度教育行政執行方針を説明した。平取高校について「地元高校への進学率を高めるため学校間連携が不可欠となることから、日常的な交流等が図られる取組を推進する」としたほか、アイヌ文化について「深く等しく学べ、郷土の誇りと思うことができる学習機会の提供や環境づくりに努める」と述べた。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の向上をめざす教育の推進

　全国学力・学習状況調査への参加と町独自で行う標準学力検査の調査結果の分析・検証を速やかに行い、それぞれの子どもたちの状況に応じた学習指導を行う。

▼主体的・対話的で深い学びによる授業改善の推進

　求められる資質・能力を身に付けるために、学校全体で授業改善に取り組む体制づくりを進めていく。

▼特別支援教育の推進

　早期からの一貫した指導や支援が行われるよう、家庭、保育所、学校、地域や関係機関が連携して取り組む体制の整備を進めるとともに、一人ひとりの特性に応じた専門性の高い教育の推進に努める。

▼国際理解教育の推進

　外国語学習への意識を高め、積極的にコミュニケーションを図ることのできる児童生徒の育成に努める。

▼ＩＣＴを活用した教育の推進

　教員の活用スキルの向上と児童生徒の機器活用能力の向上を目指すとともに、情報モラルに係る指導も行っていく。

▼キャリア教育の推進

　体験的な活動を行う中で、自分の性格や趣味、能力・適正について理解を深め、発達段階に応じ学ぶことができるよう取り組む。

▼ふるさと教育の推進

　故郷に誇りを持ち、地域社会の一人として、まちづくりに積極的に関わりを持ち、郷土に生きる自覚を養う取組を推進する。

▼生徒指導体制の充実

　いじめや不登校等の未然防止、早期発見・早期対応に向け、教育相談体制の充実や児童生徒の人間関係を築く力の育成、関係機関と連携した支援体制の充実に努める。

▼体力・運動能力の向上

　学校部活動について段階的に地域に移行するため、関係者や関係機関に情報提供を行うとともに、町としての対応を協議していく。

▼アイヌ文化学習の推進

　アイヌ文化を深く等しく学べ、郷土の誇りと思うことができる学習機会の提供や環境づくりに努める。

▼教職員研修の充実・推進

　組織的・計画的な校内研修の充実を図るとともに、研修・研究を活性化させる環境整備に努める。

▼学校運営協議会の充実

　幅広い地域住民の参画を得て、地域の声を学校運営に生かす。

▼学校統合の推進

　学校規模の適正化および良好な教育環境を確保するため、該当する学校の統合等を検討していく。

▼平取高校の振興発展

　びらとり義経塾をはじめとする魅力ある高校づくりへの支援に努めるとともに「平取高校の魅力化を図り存続させる会」と連携しながら施策を講じていく。また地元高校への進学率を高めるため学校間連携が不可欠となることから、日常的な交流等が図られる取組を推進する。

▼地域学校協働活動の推進

　地域全体で子どもたちの学びや成長を支える。また、協力者やボランティアの把握・活用に努める。

▼子どもたちの居場所づくりの推進

　異年齢交流や地域の大人との触れ合い、多様な体験活動を通じ、心豊かなたくましい子どもを育み、地域の教育力の活性化を図る。

(市町村 2023-03-22付)