紋別市５年度市政執行方針〈教育分野〉　各校に電子黒板導入　紋別高　学力向上等を支援

（市町村 2023-03-22付）

宮川良一市長

　【網走発】紋別市の宮川良一市長は、２月下旬開会の市議会第１回定例会で５年度市政執行方針を説明した。教育分野では、ＧＩＧＡスクール構想をさらに推進し、これまでの取組に加えて、各学校に電子黒板を導入する。紋別高校支援については、学力向上の取組を支援するほか、部活動の外部指導者による指導体制を継続し、魅力向上に努めていきたいとしている。

　執行方針のうち教育分野の概要はつぎのとおり。

▼生涯にわたって“つながる教育”を地域で支える

　児童生徒数が大きく減少する中、２年度から取り組んできたＧＩＧＡスクール構想をさらに深化させるため、これまでの取組に加え、各学校に電子黒板を導入し、１人１台端末をより効果的に活用することで子どもたちの資質・能力を伸ばしていく。

　また、学校の施設・設備を整え、教育環境を充実させるため、老朽化が著しい紋別小学校の屋体棟について、床の全面張り替えを行うほか、必要な改修などを実施する。

　新型コロナウイルス感染症によって学校や家庭における生活や環境が大きく変化し、不登校、いじめなど教育現場で抱える課題に対処するため、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーを配置し、専門的な知識を活かしながら教育相談や関係機関との連携を図り、児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、教育環境を整える。

　学校部活動の在り方については、文部科学省によって示された「部活動ガイドライン」に則しながら学校と地域が連携し、地域で持続可能な部活動が担えるよう、在り方を協議する。

　小向小学校では、明治３８年の開校以来、１１７年間で８５７人の卒業生を送り出してきたが、少子化の進行に伴い地区の児童数が年々減少しており、本年度をもって閉校することとなったことから、閉校記念事業に関連する経費を予算計上した。

　紋別高校支援については、より多くの生徒の入学を促すため、高校の学力向上の取組を支援するほか、部活動の外部指導者による指導体制を継続し、紋別高校の魅力向上に支援をしていく。

　生涯学習では、誰もがいくつになっても学び直し、活躍することができる社会の実現に向け、前年度導入した学習支援システムを活用した講座の開催など、オンラインでいつでも学べる環境や情報交換の場を提供することで、働く世代のスキルアップを図り、地域人材の育成を進める。

　また、地域全体で未来を担う子どもたちの成長を支えるため「紋育バンク」を通して学校支援を行うことによって、地域と学校が協働しやすい体制を構築する。

　図書館については、既にスタートしている電子図書館の書籍数が１０００タイトルを超え、市民の利用しやすい環境が整いつつある中で、前年度に引き続き、幼児、児童、保護者向けの電子書籍を充実させ、いつでも、どこでも気軽に読書を楽しんでもらえるよう子育て世代を応援していく。

(市町村 2023-03-22付)