和寒町　５年度教育行政執行方針　グローバル人材育成へ　乗り入れ授業の検討も

（市町村 2023-04-05付）

沓澤昭一教育長

　【旭川発】和寒町教委の沓澤昭一教育長は５年度教育行政執行方針で、グローバル人材の育成に向けた教育のさらなる充実に向けて取り組んでいく意向を示した。また、英語の授業と同様に、他の教科についても乗り入れ授業が可能かどうか検討していくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼自立した生き方を支える基本的な資質・能力と実践的な力を培う教育

　５年度から「新しい学びへの対応推進事業」の第Ⅲ期として、グローバル人材の育成に向けた教育のさらなる充実に向け取り組んでいく。

　前年度から乗り入れ授業をスタートさせたところであり、引き続き、外国語指導助手と共に「話す」「聞く」を中心とした英語の授業の充実を図る。

　教育のデジタル化、いわゆるＩＣＴ教育の推進については、引き続き、本来のＧＩＧＡスクール構想のねらいに則した学習活動を実現するため、ツール（道具）として効果的な活用の仕方について、校内研修をはじめ全道・全国の研究会への参加を通じて指導力を高めていきたいと考えている。

　基礎学力の定着を目指す取組の一つとして、引き続き、小学校高学年の算数科に学力向上指導員を配置し、少人数指導など複数体制できめ細かな指導に当たるほか、英語の授業と同様に、他の教科についても乗り入れ授業が可能かどうか検討していく。

　特別支援教育については、引き続き、個別の支援計画「和寒版子育てファイルすとーりー」の活用にも努めていく。

　「地域とともにある学校」、学校運営協議会については、地域でどのような子どもたちを育てるのか、何を実現していくのかという目標とビジョンを共有し、目指す子ども像の実現に向けて熟議を進めていく。

▼思いやりや豊かな心をはぐくみ、健やかな心身を育てる教育

　小・中学校においては「道徳」の学習を通じて、道徳的な課題に「向き合い」「考え」「議論する道徳」の授業の充実を図り、さらに、ボランティア活動や自然体験活動など豊かな体験活動を生かし、より良く生きる基盤となる道徳性が育成されるよう支援していく。

　「いじめ・不登校」の問題については、いつでもどこでも起こり得るという認識のもと、学校においては、日常的な指導の中で教師と児童生徒との信頼関係を築き、教育活動を通じて社会性を育むきめ細かな指導を行うとともに、学校・家庭・スクールカウンセラーなどの関係機関と連携しながら、いじめの未然防止、早期発見、早期解決に努めていく。

　本年度、中学校の部活動の地域移行に向けて、４年度中に道教委から示された「推進計画」に基づいて、保護者、学校、スポーツ・文化関係団体、地域学校協働本部などで構成される組織を立ち上げ、中学校における部活動の在り方について、説明会等の開催を通じ、理解・周知に努めていく。

▼学習環境の充実

　教師個々の指導力向上を目指して全国・全道規模の研究会参加に係る旅費を助成するほか、対面での研究会やオンラインでの参加を推奨するとともに、小学生に対しては、基礎学力の定着や向上を目指したステップ・アップ教室について、夏休みや冬休み期間中も含めて実施していく。

(市町村 2023-04-05付)