学校・保護者間の連絡体制強化　双方向型システム導入　夏季運用開始、６年度移行　札幌市教委

（札幌市 2023-04-17付）

　札幌市教委は、学校・保護者間の連絡体制を強化するため、全市立幼稚園・学校に双方向型の連絡システムを導入する。既読確認ができる一斉連絡、欠席・遅刻連絡などの機能を搭載。保護者の負担軽減および教職員の一層の働き方改革の推進などを図る。夏休みごろから運用を開始し、６年度に完全移行する考え。

　臨時休業や登校時間の変更など緊急時の連絡について、市内各園・学校ではこれまで、メールの一斉送信で対応してきた。

　一方、現在の方法では学校から保護者への一方向型の連絡体制のため、全ての家庭に連絡が行き届いているか確認できないといった課題がある。

　市教委によると、昨年１０月に北朝鮮の弾道ミサイル発射によって全国瞬時警報システム（Ｊアラート）が発信された際の緊急連絡で、一部の家庭では迷惑メールやスパムメールに分類されるなど、混乱が生じた学校があったという。

　２年度に文部科学省が学校・保護者等間における連絡手段のデジタル化の推進などについて通知したこともあり、新たに専用アプリを活用した双方向型の連絡体制を構築。保護者の負担軽減および教職員の一層の働き方改革の推進などをねらっている。

　主な機能は①一斉連絡②欠席・遅刻連絡③たよりなどのデータ配布④アンケート作成・回収⑤健康観察―の５点。

　一斉連絡では既読確認機能を設定可能とするほか、未読者のみにメッセージを再送信できる機能を搭載する予定だ。

　夏休み前に保護者に案内文書を配布し、夏休み中にアプリのダウンロードや必要な情報の登録を行ってもらう考え。夏休み中～夏休み明けごろから移行期間として新システムの運用を開始し、６年度に完全移行する予定だ。

(札幌市 2023-04-17付)