札幌市教委 もみじ台中アンケート　統合 ９割が肯定的　意見交流、部活動の幅拡大

（札幌市 2023-04-18付）

　札幌市教委は、昨年４月に統合した市立もみじ台中学校について、生徒や教職員を対象に実施したアンケート調査の結果をまとめた。約９割の生徒が統合して「良かった」「まあまあ良かった」と回答。理由として、授業で様々な考えの人と意見交流ができるようになったことや、部活動の幅が広がったことなどが挙がった。

　厚別区のもみじ台中ともみじ台南中学校は、いずれも少子化の影響によって学級数の減少が進み、小規模化が進んでいたことなどを踏まえ、昨年４月に統合した。

　アンケート調査は、統合から約９ヵ月が経過した昨年１２月に、規模適正化の効果を検証するために実施した。

　生徒を対象にした調査は、当時の２年生、３年生計１７１人が回答。回答率は８２・３％だった。

　統合して人数が増えたことについて、９１・１％の生徒が「良かった」「まあまあ良かった」と回答した。

　統合後の学校生活について変化したことを尋ねると（複数回答）、全体の４７・９％が「様々な考えの人と意見交流ができ、考えが広がったりした」と答えた。また「生徒会活動や学校行事、部活動の活動の幅が広がり、やりがいや楽しさが増えた」と答えた生徒は４３・７％に。人数が増えたことによる交流が活発に行われている様子がうかがえた。

　一方で、もみじ台南中に通っていた生徒４５人に通学距離について尋ねると、５１・１％が「遠くなった」と答え、このうち５４・５％が「遠くなって大変になった」と回答した。

　教職員を対象にした調査は３０人が回答。統合について意見を自由記述してもらうと「大人が心配するより、生徒たちは早く適応していた」「授業進度や内容の調整が大変だった」「校区が広くなり、下校時間が早めに設定されたため、日課に余裕がない」などが挙がった。

　市教委はアンケート結果について「今後の学校規模適正化の取組の参考にする」としている。

(札幌市 2023-04-18付)