道教委　全道代表高校長研　探究的な学び充実へ　文章生成ＡＩ危惧する声も

（道・道教委 2023-04-19付）

　道教委は１４日、札幌市内の道第二水産ビルで第１回全道代表高校長研究協議会を開催した。道高校長協会の本部役員・部会長、各管内の代表高校長ら約３０人が参加し「探究的な学びの充実」をテーマに協議。参加者からは、ＡＩによって文章を生成するチャットＧＰＴの利用を懸念する声も挙がった。

　研究協議会は、本道の高校教育に関する教育行政上の課題などの研究協議を行い、学校運営全般の改善・充実に資することがねらい。

　開会に当たり、山城宏一学校教育局指導担当局長は国の次期教育振興基本計画や道教委の新しい道教育推進計画など多くの計画や方針が始まることに触れ「関係機関や大学などの専門機関との連携のもと、教科・科目などの枠を越えた探究的な学習の実施によって社会で求められる資質・能力の育成を図り“持続可能な社会の創り手の育成”“日本社会に根差したウェルビーイングの向上”の実現に、先駆けて取り組んでほしい」と呼びかけた。

　続いて柴田亮教育指導監が登壇。５月８日から新型コロナウイルスの感染症法の位置付けが変わり今後様々な対応が必要になることが予想されるとし「制限の中、これまで行ってきた工夫や得られた知見を生かしながら今後の学校教育活動を展開することが重要」と強調。本庁・教育局の連携した指導助言体制を再確認するよう求めるとともに、効果的な支援に努めていく考えを示した。

　また、管理職候補者の人材育成を喫緊の課題とし、各管内の担当主管による各種研修の相談を積極的に活用するよう呼びかけた。

　つぎに各課担当者が教育行政上の諸課題を説明し、各学校における探究的な学びの現状や今後の方策について協議した。普通科、専門学科、定時制課程など学校の違いによるメリットや課題について意見を交換したほか、探究学習におけるチャットＧＰＴの利用の懸念から課題発見の力の重要性をあらためて確認する声も。また、大学が求める資質・能力、進路指導、探究活動を結び付けることの課題も提起された。

(道・道教委 2023-04-19付)